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『先生、私の隣に座っていただけませんか?』黒木華   心がけたのは自身の解釈を気づかせない芝居【Actor’s Interview Vol.16】

『先生、私の隣に座っていただけませんか?』黒木華 心がけたのは自身の解釈を気づかせない芝居【Actor’s Interview Vol.16】

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現実と漫画、虚実入り乱れる世界が交錯し、登場人物も観客も混乱の渦に陥っていく。先の読めない展開と鮮やかなツイスト。これまでありそうでなかった手法を駆使した映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』は、コンゲーム(騙し騙されの心理戦)の新たな傑作としてここに誕生した。


本作を手掛けた新鋭・堀江貴大監督の手腕も見事だが、主演の黒木華なくしては成立しなかったに違いない。それほど黒木の演技は圧倒的で、先の読めない物語を牽引していく。主演でありながら、ある意味狂言回し的な役割も担った難しい役どころを、軽やかに、そしてしたたかに演じてみせた黒木華。今回は本人に話をうかがった。



『先生、私の隣に座っていただけませんか?』あらすじ


漫画家・佐和子(黒木華)の新作漫画のテーマは・・・「不倫」

そこには、自分たちとよく似た夫婦の姿が描かれ、佐和子の担当編集者・千佳と不倫をしていた夫の俊夫(柄本佑)は、「もしかしたらバレたかもしれない!」と精神的に追い詰められていく。さらに物語は、佐和子と自動車教習所の若い先生、新谷との淡い恋へ急展開。この漫画は、完全な創作?ただの妄想?それとも俊夫の不貞に対する、佐和子流の復讐なのか!?恐怖と嫉妬に震える俊夫は、やがて現実と漫画の境界が曖昧になっていく・・・


Index


映像化が楽しみだった脚本



Q:現実かフィクションか、映画は虚実入り乱れる内容になっています。そこがとても面白く引き込まれるのですが、ご自身で演じている際には、虚実どちらのパートを演じているか把握されていたのでしょうか。


黒木:今から演じるシーンが虚実どちらなのか、事前に監督から説明は受けました。ただ同時に、普段の佐和子と、新谷さんといるときとの差は付けてほしいとも言われていたので、そこは気をつけつつ、虚実どちらなのか分からないように演じました。



『先生、私の隣に座っていただけませんか?』© 2021映画『先生、私の隣に座っていただけませんか?』製作委員会


Q:堀江監督が書かれた脚本は、ひねりにひねった内容だと思いますが、読まれたときの感想はいかがでしたか。


黒木:すごく面白い脚本だなと。佐和子の行動は全く読めないし、漫画と現実を行き来する流れは、一体どう映像化されるのだろうと、わくわくしながら読みました。


Q:堀江監督から、最初に何かリクエストはありましたか?


黒木:先ほど言った、差を付けてほしいということ、それと、ただただ意地悪で仕返しをしているようには見せたくないと言われましたね。佐和子を嫌われるような人物にはしたくないとも仰っていました。





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