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『チケット・トゥ・パラダイス』オル・パーカー監督 ドラマの本質は“家族”【Director’s Interview Vol.254】

© 2022 Universal Studios. All Rights Reserved.

『チケット・トゥ・パラダイス』オル・パーカー監督 ドラマの本質は“家族”【Director’s Interview Vol.254】

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とびきり楽しそうなジョージ・クルーニーとジュリア・ロバーツに、娘役が『ブックスマート卒業前夜のパーティーデビュー』(19)ケイトリン・デヴァー!そして監督・脚本は『マンマ・ミーア! ヒア・ウィー・ゴー』(18)のオル・パーカー。「コロナ禍の世界に喜びと明るさをもたらしたい!」と語るオル・パーカー監督の言葉そのままに、彼らが作り上げたこのロマンチック・コメディは、忘れていた心地よさと安心感を与えてくれる。確かにこの感覚は久しぶりだったかもしれない。


ハリウッドの代名詞のような二人を主演とプロデューサーに迎え、オル監督はどのように本作を作ったのか。話を伺った。



『チケット・トゥ・パラダイス』あらすじ

デヴィッドとジョージアは20年前に離婚した、元夫婦。必要に迫られて会っても、いがみ合いばかりしている。愛娘リリーがロースクールを無事卒業し、旅行でバリ島へ飛んだ数日後、「現地の彼と結婚する」という連絡を受けた二人は急遽南国の島へ。弁護士になる将来を捨てて会ったばかりの男と結婚なんて・・・。自分たちが犯した過ちを繰り返して欲しくない!と、二人の結婚阻止ミッションが始動する。果たして彼らは娘の結婚を止められるのか?!


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プロデューサーを買って出たジョージとジュリア



Q:本作は主演の二人(ジョージ・クルーニー、ジュリア・ロバーツ)がプロデューサーも兼ねています。製作に至った経緯を教えてください。

 

パーカー:パンデミックが起きて憂鬱な気持ちが続いていたので、脚本家として人をハッピーにできる作品を考えました。それで思いついたのが今回のアイデア。やっぱり楽観的な物語が自分らしいし、『コンテイジョン』(11)みたいな話は僕らしくないからね(笑)。


そのアイデアをプロデューサーと話したときに出たのが、ジョージとジュリアの名前。最初の脚本では、主演二人のキャラクター名をジュリアスとジョージアにして、ジョージとジュリアの名前を交換したような感じで当て書きしたくらいです。それくらいこの役は二人にピッタリだった。通常は二人同時にオファーすることは難しいのですが、でも今回は絶対にこの二人でなければダメ。二人同時に快諾してくれました。


また彼らは、プロデューサーもやると言ってくれたんです。それは作品をコントロールしたいのではなく、僕が監督として必要なものを得られるよう、サポートするために名乗り出てくれた。名前を出すだけではない、本当の意味でのプロデューサーとして参加してくれました。



『チケット・トゥ・パラダイス』© 2022 Universal Studios. All Rights Reserved.


Q:映画本編やメイキングを見ると主演の二人は息も合ってとても楽しそうでした。ハリウッドの代名詞のような二人との現場はいかがでしたか?  


パーカー:僕は苦手な人とは仕事しないんです(笑)。好きな人と楽しく仕事をすることが良い映画体験につながる。その意味でもジョージとジュリアの二人はすごく仲が良いんです。待ち時間も控え室には戻らずに、現場でずっとおしゃべりしてました。


二人は現場の空気を柔らかくすることに長けていて、若い役者さんでも緊張せずにお芝居ができる空間を作ってくれる。今回、バリ島に住んでいる役の方々には、本業が役者でない方もいたのですが、その人たちにも穏やかに向き合いながら引っ張ってくれた。ハリウッドスターという枠を乗り越えて、一緒に仕事をする喜びを味わせてくれる二人でしたね。





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