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『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』渡辺一貴監督 ジョジョの世界で惹かれるのは“言葉”の面白さ【Director’s Interview Vol.317】

『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』渡辺一貴監督 ジョジョの世界で惹かれるのは“言葉”の面白さ【Director’s Interview Vol.317】

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岸辺露伴がいて“ギリギリ“おかしくない世界



Q:“漫画のコマ”は再現されていないものの、岸辺露伴のキャラクターは違和感なく再現されていると思います。


渡辺:岸辺露伴が隣にいてもギリギリおかしくない世界観にしたいなと。客観的に見れば、あのヘアバンドはすごくユニークです。そういう人と向き合ってカフェでコーヒーを飲んでいても、違和感なく見える世界を作り上げようと努めました。そこは、人物デザイン監修・衣裳デザインの柘植伊佐夫さんや美術チームをはじめとするスタッフのおかげですね。その世界を無理なく作れたことが、強烈なキャラクターたちが浮いてないことの要因かなと思います。


一度見ただけで特徴や性格が把握できるような原作キャラクターがまずあって、それを小林靖子さんがしっかりと脚本に落とし込んでいる。お芝居が達者な役者さんがその脚本を元に演じれば、必然的にリアリティは出るんです。だからキャラクターに関しては僕の方から注文していることはあまりないですね。我々が作ろうとしている世界観に役者さんが無理なく入れる土壌を、スタッフの皆さんが用意して下さったことが大きいと思います。



『岸辺露伴 ルーヴルへ行く』© 2023「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」製作委員会 © LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社


Q:確かに、衣裳なども違和感はありませんでした。


渡辺:違和感がないようにするだけだと、ただ地味になるだけなんです(笑)。そこは原作のエッセンスを入れつつ、(高橋)一生さんのフィーリングもいただいたりして、何度も衣裳合わせを重ねて作り上げていきました。例えばヘアバンドなどは、素材やギザギザの大きさなどミリ単位で調整しています。そういった積み重ねの成果だと思います。


Q:あのヘアバンドはレザーだったんだと、妙に納得してしまう部分もありました。


渡辺:今回はヘアバンドも進化していて、見た目では分かりませんが本革になっています(笑)。





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