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『何をそんなに慎ましく』吉田奈津美監督 言葉にならないものを伝える 【Director’s Interview Vol.322】

『何をそんなに慎ましく』吉田奈津美監督 言葉にならないものを伝える 【Director’s Interview Vol.322】

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憧れはキム・ボラ監督『はちどり』



Q:「この映画を一緒に作りたい」と言ってくれるスタッフたちとは、どうやって出会っているのでしょうか。


吉田:この企画は親しい友人が背中を押してくれて初めてスタートしました。だから自分一人だけでは始まらなかった企画なんです。大学を卒業する際に自主制作的に映画を作ったことはありますが、このようにたくさんの方の力を借りての自主制作は全くの初めて。今はいろんな人と話をしながら、少しずつチーム編成を進めています。かつて一緒に作品を作った人もいますし、初めてご一緒する人もいます。この作品にはこの人が合うんじゃないかと、作品を中心に人が人を呼び、いろんな方が集まってくれました。撮影直前にスタッフを集めて撮るチームもありますが、私たちは、撮影までの長い準備期間から一緒に動いていて、この企画を長い目で見てくれる人が集まっています。スタッフの中には映画制作が初めての人もいますが、お互いにコミュニケーションを重ねつつ準備を進めています。




Q:影響を受けた映画監督や映画作品を教えてください


吉田:多くの監督や作品に影響を受けてきましたが、今回に関して言えば、キム・ボラ監督の『はちどり』(18)のような作品の世界の描き方に憧れを感じます。この作品から伝わってきたものは強烈でした。主人公が生きている環境や社会を中心に世界観を構築しつつ、テーマを伝えることに成功している。この作品でもそういうところを目指していきたいですね。


Q:このインタビューを読んでくださった方にメッセージをお願いします。


吉田:まだ撮影準備の段階であるにもかかわらず、こうして一つの映画が生まれゆく過程をみなさまにリアルタイムで知っていただけることをとてもうれしく思います。本作は今月末、6月30日(金)まで「輪を広げる」クラウドファンディングを行なっている最中です。制作チームと共に、終了日まで一生懸命取り組んでおります!作品のテーマや私たちの取り組みが書かれた映画『何をそんなに慎ましく』のプロジェクトページもぜひ覗きにきてください。





監督:吉田奈津美

1996年生まれ、千葉県出身。2017年、是枝裕和氏らによる早稲田大学での講義に参加。映画『ひとひら』(30分)の企画・脚本・監督を務める。2018年、ベトナム(ダナン)で開かれた若手映画監督育成ワークショップAutumnMeetingに招待され、トラン・アン・ユン氏(「青いパパイヤの香り』『ノルウェイの森』)の指導を受ける。2023年、自身初の長編作品、映画『浮かぶ』が都内劇場にてレイトショー公開。初日から4日間満員(初週5日間満席)となり、上映期間が延長された。



取材・文: 香田史生

CINEMOREの編集部員兼ライター。映画のめざめは『グーニーズ』と『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。最近のお気に入りは、黒澤明や小津安二郎など4Kデジタルリマスターのクラシック作品。


撮影:青木一成



『何をそんなに慎ましく』制作準備特報 第一弾


監督・脚本:吉田奈津美

撮影:倉持治

助監督:中村幸貴 羽蚋拓未

美術:岩船めい

作品美術:和田颯季

衣装:今福幸奈

ヘアメイク:桂川あずさ

美術応援:濱口透

編集:石橋悠太

スチール:木村和平

デザイナー:宮添浩司

協力:濱﨑菜衣 北村美佳 山口一喜

協力プロデューサー:田中佐知彦

全体制作:吉村佑馬 蒲有紗美


出演:野内まる、山本奈衣瑠、須藤蓮、宮田秀道 ほか



2023年3/3日(金)〜6/30(金)制作支援クラウドファンディング実施中

MOTION GARALLERYクラウドファンディング・プラットホーム

https://motion-gallery.net/projects/sochan_film

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