1. CINEMORE(シネモア)
  2. Director‘s Interview
  3. 『大名倒産』前田哲監督 映画作りはチームプレイ。だから面白い【Director’s Interview Vol.323】
『大名倒産』前田哲監督 映画作りはチームプレイ。だから面白い【Director’s Interview Vol.323】

『大名倒産』前田哲監督 映画作りはチームプレイ。だから面白い【Director’s Interview Vol.323】

PAGES


個性豊かな豪華キャスト



Q:神木さんや杉咲さん、佐藤浩市さんはピッタリの役柄でしたが、浅野忠信さんや松山ケンイチさんの役柄には驚きました。キャスティングはどのように決まったのでしょうか。


前田:キャスティングはプロデューサーと相談しながら決めていきました。佐藤浩市さんは早い段階で決まっていて、“胡散臭いダース・ベイダー”をお願いしますと(笑)。小四郎はもう「神木さんしか思い浮かばない!」という感じでした。さよも早い段階で杉咲さんがイメージとしてありましたね。


浅野さんとは助監督時代に『バタアシ金魚』(90)でご一緒していて、そこからずっと仕事をしたいと思っていたのですが、やっと念願叶いました。今回の浅野さんの役は真面目にやることの面白さですよね。笑わせてもらおうと思って彼にお願いしたのではなく、真面目であればあるほど笑えるという役どころです。神木さんともドラマの「刑事ゆがみ」(17)でバディを組んでいますし、やりやすかったのではないでしょうか。



『大名倒産』© 2023映画『大名倒産』製作委員会


梶原善さんには、ほくろの位置だけ変えて、大膳、中膳、小膳の三兄弟になってもらいました。やり過ぎるくらいに強調してもらって、小役人のくせに威張っている感じを出してもらいました。兄弟で声も微妙に変えているんです。「こんな感じでどう?」と、すごく楽しんでやってくれましたね。


松山くんは言うまでもなく、皆が認める芸達者。どんな役も出来るしコメディセンスもすごくありますが、今回の“うつけ役”はなかなか難しかったと思いますね。



『大名倒産』© 2023映画『大名倒産』製作委員会


Q:松山さんは鼻水の垂れ具合もすごかったですね。ギリギリ落ちない感じが良かったです。


前田:あれは実際にメイクでつけている鼻水とCGとをうまく組み合せています。現場でもかなり垂れていましたが、もうちょっと垂らしたいなという、その“ちょっと”をCGで足しているんです。そういったさりげないところでもCG頑張ってくれましたね。


Q:人物造形も面白く、キムラ緑子さん演じる天元屋の頭には金の鯱鉾がついていました。


前田:あの鯱鉾頭は別パターンの結髪カツラも作ってもらっていたのですが、緑子さんが「重すぎて首がもたない」と(笑)。それで今のものになりました。





PAGES

この記事をシェア

メールマガジン登録
  1. CINEMORE(シネモア)
  2. Director‘s Interview
  3. 『大名倒産』前田哲監督 映画作りはチームプレイ。だから面白い【Director’s Interview Vol.323】