監督はカッコつけてた
Q:自由にのびのび撮られているように感じましたが、実際の現場はいかがでしたか。
大沢:(手を挙げて)はい、はい!
森井:どうぞどうぞ。
大沢:前と比べると監督はカッコつけてました(笑)。特に綾瀬はるかさんの前でカッコつけてたかなって。
森井:え〜本当⁉︎ 現場でも「カッコつけてる」ってずっと言うんですよ。それどういうところだったの?
大沢:何かもう、綾瀬さんに話しかけるとこからスイッチが入ってるみたいな(笑)。
森井:(笑)それは『こちらあみ子』の現場で一菜や皆に接する感じと違ってたってこと?
大沢:一菜と接するのは変わってなかったけど、綾瀬さんに話す前では急にスイッチが入って、カッコつけ始める。『こちらあみ子』のときは皆に普通に接してたけど。
森井:まぁ、子供に対しての接し方と大人に対して接し方は違うよね。『こちらあみ子』のときも尾野真千子さんには同じような感じで接してましたよ。
大沢:尾野さんにもカッコつけてたのかぁ。
森井:あなたの言葉で言うと「カッコつけてる」になっちゃうと思いますけど、大人の人に「そこ走り回ってこい!」みたいに言えないでしょ。
こうやって現場でもずっとイジられてるんですよ。「メガネ!」とか「のび太くん」とか。それこそ「カッコつけてるぞ」ってね。
大沢:いや、教えてあげたいなと思って。監督が気づいてなさそうだから、言ってあげようかなと。
森井:すごい余裕がありますね(笑)。ありがたいです。一生懸命やってるだけなんですけどね。
『ルート29』©2024「ルート29」製作委員会
Q:綾瀬はるかさんのコメントには「急かしたりイライラしたりする空気が一切なく、気持ちができた時点でカメラを回してくれた」とありました。
森井:そうですね。急かさないというのは基本あると思いますが、どうでしたか?
大沢:嫌な雰囲気には一切ならなかった。
森井:「決め!」という芝居を撮りたいわけじゃないので、いかにリラックスした状態でやってもらうかが大事。それを目指してはいました。
Q:『こちらあみ子』のときと現場の空気は変わってないですか。
大沢:変わってない。監督の空気が変わっただけ。
森井:それでだいぶ変わりそうだけどな。まぁ全体は変わってないよね? 俺がカッコつけてただけだよね(笑)。
大沢:全体は変わってない。そこだけしか変わってないから大丈夫。