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『ひみつきちのつくりかた』板橋知也監督 縦軸の映画から横に広がる映画へ【Director’s Interview Vol.509】

『ひみつきちのつくりかた』板橋知也監督 縦軸の映画から横に広がる映画へ【Director’s Interview Vol.509】

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商業映画になるはずだった



Q:脚本を書いているときには自主制作として映画化することは決まっていたのでしょうか。


板橋:最初は商業映画のコンペに出す予定で書いていました。既存曲をたくさん使いたかったこともあり、商業として作ることが前提でした。実際とあるコンペで話が進んでいたのですが、最終的には話がなくなってしまい、結局は自主制作で作ることになりました。それに伴い、既存曲も使えなくなってしまったので、音楽についてはかなり悩みましたね。それまで作ってきた自主制作では自分で音楽を作ったりもしていたのですが、あまり上手くいかなかった。そんなときにご縁があって、すごくいい音楽を作ってくれる石川泰昭さんと出会うことができたんです。おかげで音楽のこともクリアになったので、もう自主制作で作ってしまおうと。


Q:商業映画として書かれた脚本を自主制作で作るとなると、資金集めが大変でそうですね。


板橋:ご縁が重なって、ほとんどのロケ地に協力していただくことになり、製作費を抑えることができました。もちろん役者さんたちの出演料は発生していますが、意外とお金は掛かっていません。



『ひみつきちのつくりかた』© 2025 emir heart Inc.


Q:エンドロールを見てスタッフの少なさに驚きました。


板橋:役者さんやロケ地とのやり取りをする専任のスタッフはいましたが、スケジュールを組んだり、小道具を集めたりなど、その他の細かい作業は全て、録音/MAを担当した鈴木くんと僕を中心に、友人たちと一緒にこなしました(笑)。


Q:会社を3ヶ月休職して撮影に集中されたと聞きました。


板橋:まだコロナ禍というタイミングだったのですが、いろんな自分の状況が重なり、「作りたい!」という気持ちも強くなり、我慢できなくなって撮影を始めました。夏の暑い中でマスクを着けて撮影したので、苦しくて大変でした。





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