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『シラート』オリベル・ラシェ監督 リスクを恐れず、身体に浸透する映画を【Director’s Interview Vol.556】

『シラート』オリベル・ラシェ監督 リスクを恐れず、身体に浸透する映画を【Director’s Interview Vol.556】

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身体に浸透し留まるイメージを作る



Q:映画祭での質疑応答で「解釈は観客に委ねる」というラシェ監督の意見が印象的でした。監督自身の中には、この物語の明確な解釈は存在しているのでしょうか。また、それを知ってほしいという思いはありますか。


ラシェ:私自身、自分を驚かせてくれる映画が好きだし、いろんなレイヤーを持った映画が好きです。例えば最近、ある演劇の演出家から「娘を探す父親が出てくるこの映画は、あなた自身のことではないですか」と言われました。そうやって、自分の意図とは別のことを他人から言われて、初めて気づくこともある。完成した映画が語りかけてくれることが好きなんです。


創造的なプロセスとは非常に複雑なものです。映画は頭の中だけで起こるものではありません。『シラート』は、他のレベルの知覚を呼び覚ます映画です。正直なところ、監督が何を言おうと、観客が何を言おうと関係ないことが多い。映画は別の次元で作用しています。『シラート』はまさにそれを行っていて、魔法を持っているようなもの。身体に対して非常に物理的な働きかけをします。私はゲシュタルト療法を学んでいて、身体的なこと、感情、肉体のトラウマ、身体の記憶などを多く扱ってきました。私は映画監督として、人間の身体に浸透しそこにしばらく留まるようなイメージを作る必要があるのです。



『シラート』© 2025 LOS DESERTORES FILMS, A.I.E., TELEFÓNICA AUDIOVISUAL DIGITAL, S.L.U.,FILMES DA ERMIDA, S.L., EL DESEO DA, S.L.U., URI FILMS, S.L.,4A4


Q:映画を観て衝撃を受けた一方で、「人生とはこういうもの」とも感じました。この映画のようなことは自分にも起こる可能性があるなと。


ラシェ:映画は魂の鏡だと思っています。映画を観ることによって死を経験し、死について考えることはとても健康的。本作を観た多くの観客は、より生き生きして映画館を出て行くことになるでしょう。


このことはマッサージに似ています。マッサージでは痛いところを押さえて離さないですよね。でもそれを理解できない客もいるでしょう。「気持ちよくなるためにマッサージ代を払ったのに、気分が悪くなった。理解できない。マッサージ師を殺してやりたい」と(笑)。しかし数日後に彼らはその効果を理解するのです。『シラート』は良薬ですが、薬は時に苦いもの。だから私たちはグラスの縁に「ジャンル」という名のハチミツを塗ったんです。薬を飲みやすくするために。


Q:プロデューサーは「ハチミツを増やせ」と言いそうですね(笑)。


ラシェ:多くの監督やプロデューサーが塗っているのは砂糖なんです。それだと身体に悪いから、せめて蜂蜜を塗ってほしいですね(笑)。



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