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『メモリィズ』坂西未郁監督 × 柄本佑 記憶と記録を映画にする【Director’s Interview Vol.562】

『メモリィズ』坂西未郁監督 × 柄本佑 記憶と記録を映画にする【Director’s Interview Vol.562】

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脚本から漂っていた“色気”



Q:この映画の脚本がどうなっているのか興味深いのですが、柄本さんは脚本を読まれた印象はいかがでしたか。


柄本:映画を観ていただいた通りの内容で、雄太が「こんな場所を歩いている」「あんな場所を歩いている」とそのまま脚本に書かれていました。ただし、雄太の状態が変わるにつれてその歩き方が変わっていくところなどは、現場で作ったものです。義父の誠さんや娘の花ちゃんとのやり取り、冒頭のフェリーでのセリフなどもちゃんと書かれていました。喋っている場面が少ないので、隙間の多い脚本でしたが…、何て言うんですかね、監督の持つ独特の色気みたいなものが本から漂っていました。


Q:オファーの際に監督から説明はされましたか。それとも「脚本を読んで感じ取ってください」ということだったのでしょうか。


坂西:最初のアプローチでは、本当に脚本だけを読んでいただきました。その後、一緒に食事をすることになったのですが、その時も脚本について話すというよりは、普段思っていることや何かの感想など、そういった何気ない会話を交わしただけ。雄太についても「彼はこういう仕事をしています」といった最低限の話はしましたが、キャラクターを緻密に作ることはせず、あまり決めずに現場に向かった形でした。



『メモリィズ』©2026LittleMore


柄本:でも、どっちの方が良かったんだろうね。緻密に決めたい役者さんもいるでしょうが、僕は割とフワっとしてていいかなと思っていました。本を読んで多分そういう風に思ったんでしょう。僕自身、現場に入ってから気がつくことが多いタイプですし、しっかり言葉で決めていくことに対して恥ずかしいという気持ちもある。「言葉で片付かないことがあるからこそ、これをやりたいんでしょ」という思いもあるしね。普段から、ああだこうだと詰めることはあまりしないのですが、今回の役はより一層しませんでしたね。


ただ、勘でやった部分もあって、劇中でかぶっているニット帽は妻の私物なんです。衣装合わせで色々かぶってみたのですが「これじゃないな」と思って…。それで家にあるニット帽をかぶって「これどうですか」と写メを送ったのかな。別のニット帽も用意してもらったのですが、結局は私物を採用してもらいました。それも何かに紐付けられてというよりは、あくまで勘でやったことですね。




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