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『道子、未知満ちて。』武井咲華監督 360°カメラカーを映画にするために at SSFF & ASIA 2026【Director’s Interview Vol.563】

『道子、未知満ちて。』武井咲華監督 360°カメラカーを映画にするために at SSFF & ASIA 2026【Director’s Interview Vol.563】

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思い通りにいかない気持ち



Q:主人公・道子のバックグラウンドは、細かく設定されていたのでしょうか。


武井:彼女が前職で事務をやっていたことなど、一通り書いていましたね。それを道子役の鳴海唯さんにも共有しました。


ドラゴン:主人公の道子は運転が上手い人なのでしょうか。


武井:上手い人ですね。地方で車を乗り回していた人が都会に出てきたようなイメージで考えていました。美術スタッフの方にも「車の中が彼女の棲み家になっているような感じで作ってください」とお願いして、世界観を固めてもらいました。


ドラゴン:武井監督は車がお好きなんですか。


武井:それが、免許を持っていなくて…。運転に慣れている人がどんな運転の仕方をするのかも分からなかったので、皆さんの話を色々と聞きながら作っていきました。撮影中も「このランプが点いている状態は正しいんですか?」みたいなことを言いながら進めていました(笑)。


Q:空想する楽しさとコミュニケーションの大切さが描かれていた本作ですが、そういったテーマは初期の段階からあったのでしょうか。


武井:脚本を書くのが初めてだったので、プロデューサーから「初めての脚本は自分のことを書いた方がやりやすいよ」というアドバイスをもらいました。それで自分のことを書いていったら自然とそういうバランスになりましたね。私も内向きの性格で、道子と似ている部分があるのですが、「社会人として外の世界にも関わっていかないと…!」という考えもあって。そういう思い通りにいかない気持ちを、良い塩梅で表現できたらと思いながら作っていきました。


Q:創作は内向きの性格が合っていると思われがちですが、映画制作の場合は人と関わるコミュニケーションが大切になりますよね。


武井:そうですね。でも、そこが楽しい部分でもあって。誰かからアイデアをいただいて成立している部分にやりがいがあるような気がします。


ドラゴン:主演の鳴海唯さんは、道子のキャラクターに親近感を覚えていましたか。



道子、未知満ちて。


武井:鳴海さんがどうかはわからないのですが、私は鳴海さんのピュアな部分が道子とシンクロしているように思いました。ただ、鳴海さんはとても明るくてかわいらしい方なので、そのままだとピカピカ発光されていて(笑)。インナー感を出すために眼鏡をかけていただきました。


ドラゴン:あの眼鏡がまた可愛くて…。鳴海さんのアップの画が多いんですよね。


武井:スタイリストさんに準備していただいて、一番可愛い眼鏡を着けていただきました。画コンテでは引きにしていた場面でも、鳴海さんに影響されてアップで撮ったりしましたね。


Q:寄りの画があることで、鳴海さんの移り変わる表情がより魅力的に見えました。


ドラゴン:細かい表情の違いも楽しんでほしいですね。





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