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『挨拶』古舘寛治監督 映画監督として見えた景色 at SSFF & ASIA 2026【Director’s Interview Vol.566】

『挨拶』古舘寛治監督 映画監督として見えた景色 at SSFF & ASIA 2026【Director’s Interview Vol.566】

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映画監督として見えた景色



Q:映画監督としての現場はいかがでしたか。


古舘:すごく楽しかったです。普段俳優として現場にいる時は、監督の求めるものに応えなければいけない立場。必ずしも自分が理想としている方向に行けるわけではない。監督は自分の理想に向かっていける立場なので、「皆に面白がってもらえれば自分の理想に向かえる」という意味では、とても幸せな時間でした。撮影が3日間しかなかったので大変な部分はありましたし、もちろんハードルも高いのですが、今後も監督はやっていきたいです。当然、俳優としてもリタイアはしません。僕の監督姿を客観的に見て、菅原さんはどうでしたか。


菅原:古舘さんとは20年以上のお付き合いなのですが、俳優として行く現場の愚痴などをいつも聞いていたんです。監督として現場を仕切る立場になったらどうなるのだろうと、気になって見ていましたが、本当に楽しそうでした。以前から「長いこと俳優をやっているから、俳優を演出することには自信がある」と仰っていて、実際に演出をされている時もとても楽しそうでした。俳優の皆さんとのコミュニケーションも上手く取れていたのではないかと思います。



挨拶


Q:ご自身で監督をされて、監督側の気持ちを理解するような場面はありましたか。


古舘:もちろんありました。監督の言動でやるせない気持ちになった経験があるので、本作の撮影では上から物を言うのではなく、ちゃんとコミュニケーションを取るように心がけていました。僕の目指している方向に皆さんが楽しく向かえるように、上下関係ではない対等な関係を作ろうと意識していました。


でも、俳優に無理やり演技をさせてしまった時があった。撮影のタイムリミットが迫って追い詰められている中で、俳優から「疑問がある」と言われたんです。俳優を説得する必要があったのですが、時間がなかったので「申し訳ないけど、やってくれ!」と強く言って、渋々演技をしてもらいました。本当に悪いことをしたと思っているのですが、「監督にはこういう瞬間があるんだ」と気づかされる出来事でしたね。俳優としての僕と対峙した当時の監督も、同じような感情を抱いていたのだと思いました。


菅原:現場の空気感もすごかったですよね。撮影場所の時間が限られていて、強制的に追い出されそうなくらいギリギリだったんです。


古舘:監督という仕事の大変さをいろんな場面で感じましたね。作品の出来には満足しているのですが、監督という立場にはまだ満足できていない。良いものができたと思うからこそ、また監督としてチャレンジしたいと思っています。




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