1. CINEMORE(シネモア)
  2. Director‘s Interview
  3. 『挨拶』古舘寛治監督 映画監督として見えた景色 at SSFF & ASIA 2026【Director’s Interview Vol.566】
『挨拶』古舘寛治監督 映画監督として見えた景色 at SSFF & ASIA 2026【Director’s Interview Vol.566】

『挨拶』古舘寛治監督 映画監督として見えた景色 at SSFF & ASIA 2026【Director’s Interview Vol.566】

PAGES


2026年5月25日(月)~ 6月10日(水)に、「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア 2026(SSFF & ASIA 2026)」が東京で開催。6月30日(火)まではオンライン会場で引き続き開催中だ。今回は「シネマエンジニアリング」をテーマに、世界各国から集まった5,000ほどの応募の中から選び抜かれた、約250作品のショートフィルムが堪能できる。


CINEMOREでは6月6日(土)~ 6月9日(火)の4日間に渡り、会場のWITH HARAJUKUにてPodcastの公開収録を実施。映画祭に作品を出品された監督やプロデューサーをゲストに迎え、話を伺った。


今回のゲストは『挨拶』を撮った古舘寛治監督。俳優としてキャリアを積み上げてきた古舘氏が、長年の夢であった映画監督としてデビューを飾った本作。嘘をつくことができないという古舘監督が選んだテーマは、楽屋裏の居心地の悪さ。俳優ではなく監督として挑んだ撮影の中で見えた景色とは。本作プロデューサーの菅原直太氏を交え、映画監督:古舘寛治の魅力に迫る。


※本記事はCINEMORE Podcastで配信した内容をテキスト化・編集したものです。Podcastでもぜひお楽しみください。



『挨拶』あらすじ

酷い出来の舞台を観た崖っぷち俳優は、マネージャーから「挨拶と差し入れ」の指令を受ける。空虚な称賛が飛び交う楽屋裏で、帰るタイミングを失い続ける彼を待ち受ける受難とは


Index


実話から生まれた映画!?



Q:俳優としての古舘さんに馴染みが深いのですが、なぜ監督に挑戦することになったのでしょうか。


古舘:ずっと映画を撮りたかったのですが、どうしても具体化できなかったんです。「このまま人生終わっちゃうんじゃないかな」と思ったりもしていたのですが、「携帯(スマホ撮影)でもいいから、映画を作りませんか」と友人たちに声を掛けてみた。ちょうどそのタイミングで講談社の企画コンペを見つけて、皆で立派な企画書を作って送ったら通ったんです。そういう経緯で、監督をやることになりました。


Q:菅原さんは、企画書を作る段階から参加されていたのでしょうか。


菅原:そうですね。僕はCMや映画を作っている制作会社に所属しているので、企画書作りには慣れていたんです。古舘さんをサポートする形で、一緒に企画書を作っていきました。


Q:コンペの手応えは、いかがでしたか。


古舘:僕は映画を作ったことがなかったので、作品を送ることができなかった。応募者の大多数が過去に作った短編映画を送って審査を受けているのだとしたら、かなり不利になる。面白そうな企画書を作らないと勝ち目がないと思っていました。手応えや自信はほとんどなかったので、通過したことを知ったときは驚きましたね。後日、講談社の担当の方に話を聞いたところ、チームとして応募したのが良かったということでした。僕が一人で応募しても、おそらく通らなかっただろうと言われました。


Q:企画の段階から、舞台を観に行った後の楽屋がテーマだったのでしょうか。


古舘:最初は『楽屋裏』というタイトルだったのですが、内容は同じような感じでした。いくつかあったアイデアの中のひとつで、僕にとっては最も思い入れのあるテーマだった。限られた時間の中で話し合って、このテーマで作ることに決めました。


Q:楽屋という設定から「実話なのではないか」と気になりました。


古舘:ある意味では、実話と言えるのではないか。舞台裏の社交における居心地の悪さを描きたかったので、そういう意味では常に起きていることなのではないかと。一方で、「ある程度の分かりやすさも必要だろう」と話し合って、明瞭な物語がある作品にしていきました。映画の後半はフィクション性がかなり強くなっています。実体験でもあれほどの出来事はなかったんじゃないかな(笑)。


菅原:古舘さんが出演しているシーンがありますが、あそこはかなりリアルですよね。


古舘:リアルですね。楽屋で待たされていて、周囲の人が褒めている時の空気感もリアルだと思います。あそこで「(この舞台は)面白くなかった」と言う人は、ほとんどいないですから。ある程度のところまではリアルに描けていると思います。




PAGES

この記事をシェア

メールマガジン登録
counter
  1. CINEMORE(シネモア)
  2. Director‘s Interview
  3. 『挨拶』古舘寛治監督 映画監督として見えた景色 at SSFF & ASIA 2026【Director’s Interview Vol.566】