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『わたしの知らない子どもたち』西川美和監督 子どもを描いて、大人を炙り出す【Director’s Interview Vol.595】

『わたしの知らない子どもたち』西川美和監督 子どもを描いて、大人を炙り出す【Director’s Interview Vol.595】

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映画として作る理由



Q:終戦直後の再現が、映画化の大きなハードルの一つだったかと想像しますが、K2 Picturesとの出会いが無ければ、形を変えてでも作っていたのでしょうか。


西川:最初は、映画じゃなくてもいいかなと思っていました。そもそもは小説から書き始めたこともあって、土台としてはもっと話の要素が多い。それであれば、6話か7話ぐらいのシリーズ物として完結させれば、自分にとってもチャレンジかもしれないなと。コロナ禍で配信が伸びてきて、「いろんな作品を垣根なく作らせますよ」「お金もありますよ」というPRを配信会社さんがされていましたし(笑)。


ただ、私が筆が遅いものですから、何年もかかっているうちに、「配信の予算は青天井ですよ」なんて言っていた人たちも黙ってきちゃって(笑)。「まぁ、そうだよな」と。それなら、2時間半ぐらいの長さにまとめて、映画として残していくのがこの題材にはふさわしいと思い、時を同じくして立ち上がったK2 Picturesさんに企画を見せました。映画としてK2Pが作らせてくれなければ、成立していなかったと思います。お蔵入りだったんじゃないですかね。または、海外の資本に持ちかけることも考えたかもしれません。二階堂ふみさんが主役になったのも脚本を書きながら考えていったことですし、トップアイドルが主役でもなく、すごいアクションがあるわけでもない映画なので、日本の映画会社は「売りづらい」と思うでしょう。かといって低い製作予算では決して成立しないので。



『わたしの知らない子どもたち』©︎2026 K2 Pictures・AOI Pro.


Q:規模を小さくするという選択肢はなかったのでしょうか。


西川:だったらやらない方がいいと思いました。そもそも現代の人にとっては、観づらいテーマだと思うんです。ましてや劇場に行ってわざわざお金を払うということは、それだけの価値がないとみんな腰が重いわけで。予算が足りない中で狭い範囲のセットや美術だけでやってしまうと、そこまでして観に行かないでしょう。それは一観客としても思います。たくさんのリッチな映画がある中で存在させるためには、それなりの元手は必要だなと。





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