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オードリー・ヘプバーン 息子が語る彼女の知られざる素顔とメッセージとは?ルカ・ドッティ氏インタビュー

オードリー・ヘプバーン 息子が語る彼女の知られざる素顔とメッセージとは?ルカ・ドッティ氏インタビュー

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 今年2019年が生誕90年。銀幕の妖精と謳われ、晩年はユニセフ親善大使として世界中の飢餓地域や紛争地帯を旅して、子供たちの惨状を世界に発信し続けたオードリー・ヘプバーン。彼女の真の人生とは、そして、生涯貫き通した家庭人の素顔とは、いったいどのようなものだったのか?


 今年5月、オードリーが再婚を機にかつて過ごしたローマの自宅を訪れ、現在、家族と共に家を守る次男のルカ・ドッティに、亡き母親との想い出と受け継いだ遺志について語ってもらった。



ルカ・ドッティ氏


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自宅のあちこちに漂う、母オードリーの残像



Q : このご自宅はお母さまが購入されたものだそうですね。


ルカ・ドッティ: そうです。母がこの家を購入した時は、彼女の人生があまりいい時期ではなかったんです。私の父(精神科医の故・アンドレア・ドッティ)と離婚した直後でしたので。母は父と暮らした家の真ん前に、わざわざこの家を構えたんです。ですから、母はここにいて、父もすぐ近くにいた。そうやって、母は家族という形を残したかったんだと思います。私のためにね。




Q : 今でも、お母さまを感じる瞬間や場所はありますか?


ルカ : 階段を上がって2階には私と妻(グラフィックデザイナーのドミティッラ)の寝室があるのですが、そこはかつて母が寝室にしていた部屋です。部屋には母が父と結婚した時の写真が飾ってあり、母が大切にしていたビューティボックス等もちゃんと取ってあるんですよ。時々、階段を上がりながら「お母さん、お休みなさい」って語りかける夜もあります。母にとって幸福なのは、この家が、今もこうして私たちが住むことによって、続いていることなのではないでしょうか。




Q : さっき裏庭を見せて頂いたのですが、実に美しく手入れされていますね。それも、ガーデニングをこよなく愛していたオードリーから受け継いだものですか?


ルカ : 庭は、私と母の絆の象徴です。ガーデニングに対する愛が僕たち親子の絆を強めているのだ思います。実は、土いじりを始めたのは母が亡くなった後なのですが、今、こうして花を育てていると、母がガーデニングに没頭している姿を思い出しますし、時々、父のことも、そして、父方のおじいさんのことも思い出します。そうしているうちに雑事は忘れて、無になれるんです。ガーデニングは観察することが大事です。草花は言葉を話すことができないから。雑念に囚われている暇はないんですよ。




Q : お母さまから受け継いだことを、お子さん(1男2女)に伝える努力はされていますか?


ルカ : 試してはいますけどね(笑)。大事なのは言葉で教えるのではなく、親がしていることを見せることかもしれません。いい例がガーデニングです。子供の頃に見た母の行いを、こうして自分なりに再現している。例えば、去年の秋に日本を訪れた時、同行した次女のアリーチェは滞在中ずっとママがいなくて淋しがっていましたが、6ヶ月経った今は、日本に行った時のことを楽しそうにみんなに話していますよ。我慢したことが、時間が経っていい想い出になって来たのです。



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