今作のために作られた新生スタジオ
『ごん』は、2018年に引っ越した太陽企画TECARATの新スタジオで制作する初めての短編作品だ。外見は倉庫のようだが、中はコマ撮り撮影の為にスタジオ兼美術工房として改装した。
TECARATでは企画から人形作り、セット作り、撮影まで一つのチームで行なっている。一人のスタッフがいくつものパートを掛け持つのがTECARAT流。人形を作った美術スタッフがアニメートも担当したり、セットの設計をしたスタッフがカメラマンまでこなす。
しかし、一番の兼業をしているのは八代監督。脚本、絵コンテ、人形デザインから人形の頭(かしら)作り、美術、照明、アニメート、オフライン編集などなど…ほとんどすべてのパートに直接監督の手が入っている。おのずから、監督の世界観が色濃く反映された作品になるのだ。