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自分のベースはエンタメだと思っているので、今後もエンタメを撮っていきたいですね。白石和彌監督『凪待ち』【Director’s Interview Vol.33】

自分のベースはエンタメだと思っているので、今後もエンタメを撮っていきたいですね。白石和彌監督『凪待ち』【Director’s Interview Vol.33】

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ベースはエンタメだと思っています



Q:今回は、違うテイストの白石監督を見れたと思いますが、白石監督が普段映画を作るときに参考にしている監督や作品はあるのでしょうか。


白石:単純に映画ファンとしては、イーストウッドとかスコセッシとか今村昌平とか、好きな監督はいっぱいいて、その都度のバイオリズムで映画は見てますね。ケン・ローチとか新作を追っかけてますしね。


撮る時の参考としてはどうだろうな、『日本で一番悪い奴ら』(16)の時は、スコセッシぽく撮りたいなとか、『孤狼の血』はもちろん深作さんのオマージュはありつつも、韓国映画っぽく撮りたいとかありましたね。今回の作品は、すごくシンプルに撮ろうって思っていたので、あんまり、他の監督の色を出そうっていう感じはなかったかもしれないですね。


Q:いろんなジャンルに挑戦されているイメージがありますが、今後はどういう映画を撮っていきたいですか。


白石:ベースはエンタメだと思ってるんで、今後もエンタメを撮っていこうと思ってますよ。時代劇とかもやってみたいですし、やりたいことは多々あるんです。まだ、言えないこともありますが、『孤狼の血』の続編もやりたいなって思いもありますしね。


今回の『凪待ち』の続編ってのはないでしょうけど、でも、香取さんが凄まじい人だったんで、香取さんとまたやりたいなって思いはあります。ただ、気軽にお願いできる人じゃないから、もし何か機会があれば、香取さんの人生に影響を与えられるくらいの作品をやりたいですね。




Q:今後も色々と楽しみですが、製作のペースはこのまま突き進むのでしょうか。


白石:いや、無理ですね(笑)。体力的にもう限界が訪れてきてます。40代の間は、もうちょっと頑張れるかなっていう感じですけど、ちょっとペースは落とさないとなって思ってます。


Q:最後に、これから映画を見ようと思っている皆さんにメッセージをお願いします。


白石:道を踏み外して転がっちゃうことって誰にでもありますけど、一方で、人生やり直すタイミングとかチャンスもあるはずなんで、人生っていつでもやり直せるぞっていうメッセージをこの映画をみて感じてもらえると嬉しいです。



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監督:白石 和彌

1974年生まれ。北海道出身。1995年、中村幻児監督主催の映像塾に参加。以降、若松孝二監督に師事し、フリーの演出部として活動。若松孝二監督『明日なき街角』(97)、『完全なる飼育 赤い殺意』(04)、『17歳の風景 少年は何を見たのか』(05)などの作品へ助監督として参加する一方、行定勲監督、犬童一心監督などの作品にも参加。2010年、初の長編映画監督作品『ロストパラダイス・イン・トーキョー』で注目を集める。ノンフィクションベストセラーを原作とした『凶悪』(13)は、2013年度新藤兼人賞金賞をはじめ、第37回日本アカデミー賞優秀作品賞・脚本賞ほか各映画賞を総嘗めし、一躍脚光を浴びる。続いて、『日本で一番悪い奴ら』(16)、『牝猫たち』(17)、『彼女がその名を知らない鳥たち』(17)、『サニー/32』(18)、『孤狼の血』(18)、『麻雀放浪記2020』(19)など多数の話題作が公開。公開待機作品として『ひとよ』(19/秋)などがある。



取材・文:香田史生

CINEMOREの編集部員兼ライター。映画のめざめは『グーニーズ』と『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』。最近のお気に入りは、黒澤明や小津安二郎など4Kデジタルリマスターのクラシック作品。




『凪待ち』

監督:白石和彌 脚本:加藤正人

香取慎吾 恒松祐里 西田尚美 吉澤健 音尾琢真 リリー・フランキー


6月28日TOHOシネマズ日比谷ほか全国ロードョー

配給:キノフィルムズ

(c)2018「凪待ち」FILM PARTNERS

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