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名作ごんぎつねに新しい解釈ーー兵十を惑わしたものは何だったのか『ごん GON, THE LITTLE FOX』メイキングvol.7

名作ごんぎつねに新しい解釈ーー兵十を惑わしたものは何だったのか『ごん GON, THE LITTLE FOX』メイキングvol.7


日本人ならば誰もが知る物語「ごんぎつね」。その悲劇的な結末に心を揺り動かされた者は多いはずだ。『ごん GON, THE LITTLE FOX』は名作に新しい解釈を加え映像化した。シナリオに込めた想い、そして現代に語り継ぐべきメッセージとは。八代監督にインタビューした。


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原作をリスペクトしつつ、新しい作品に



Q:今回は八代監督の短編としては、初めての原作がある作品ですね。企画はどのように決まったのでしょうか。


八代:今まで『ノーマン・ザ・スノーマン』(13)とか、オリジナルストーリーをやることが多かったのですが、オリジナルはどんな話か想像がつかないから、シナリオを書いてる時に話があっちいったりこっちいったり、迷いがちでした。その点、今回は原作があるので早かった。著作権がない物語を選ぼうとなったときに、僕がごんぎつねとか好きだな〜と思いついて。原作が決まってからは企画はすんなり決まりました。


原題は「ごんぎつね」ですが、独立した別の映像作品として見てもらいたいですね。そういう意味で、タイトルも変えています。


Q:脚本は八代監督が考えたのですか


八代:今回は脚本家に入ってもらって、原作をベースにしてパターンをいろいろ作ってもらい、イメージを広げました。その中から選んだものを元に僕が絵コンテを起こしています。




Q:原作は約90年も前に書かれたものですが、映像化するにあたって難しいところはありましたか。


八代:僕は元々原作がとても好きなのですが、大人になってから読み返して「こんなにいい文章だったのか」と改めて気づきました。現代の文章と比べると修飾が少ないあっさりした文章ですよね。大人になると良さがわかる。


ただ、「ごんぎつね」は小学4年生の教科書に載っていますが、どれくらいの子たちがこの文章を見て、「ごんぎつね」を好きになってくれているのかなと。もしかしたら「何だか古くさい文章だな〜」と、読み飛ばしている子も多いんじゃないかな。


スタッフの中には「これはごんぎつねの現代訳版だ」と言う者もいます。今の感覚ではピンとこない表現を、現代の人にも伝わるようにアレンジしていきました。


難しかったところは・・・文章だから伝わるものを、映像にした時どうやって補うか、は考えました。


例えば、兵十の母親が亡くなったと察したごんが、ねぐらの中で考えるところ。「兵十のおっかあは、床(とこ)についていて、うなぎが食べたいといったにちがいない」と、ごんはあくまで想像してるだけなんです。文章だから心の中をさらっと説明できるのですが、そのまま映像化すると説明的になりすぎてしまう。なので事実として兵十の母親がうなぎを食べたいと言うシーンを入れました。



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