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『ソフィア・コッポラの椿姫』クラシックと奇跡の融合を果たしたソフィアの作家性とは

『ソフィア・コッポラの椿姫』Photo(c)Yasuko Kageyama

『ソフィア・コッポラの椿姫』クラシックと奇跡の融合を果たしたソフィアの作家性とは

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ファッション界の巨匠、ヴァレンティノによる念願の企画



 今回の「椿姫」はソフィア自身の発案ではない。彼女の才能を見込んでこの仕事をオファーした人物がいた。彼の名はヴァレンティノ・カラヴァーニ。いうまでもなく、その名を世界に轟かせるハイブランド、ヴァレンティノの創業者である。’07年に自身のブランドから身を引いた彼は、その後も幅広い領域で活動を続け、ファッションという芸術をより広く人々に伝えるための活動を続けてきた。「椿姫」もそのプロジェクトの一環。彼はかねてより夢見ていたこの作品で悲劇のヒロイン、ヴィオレッタの衣装を全て自らデザインすることに挑んでいる。


 ヴァレンティノに言わせれば、今回の舞台は「いかにオペラの精神に忠実でありながら、時代を超越したデザインを追究することができるか」についての自分なりの挑戦だ。それを成し遂げるには彼一人の手腕では不可能。歴史や伝統に敬意を払いつつも、名作に“モダンなタッチ”を付与することのできる傑出した演出家が必要となる。この微妙なバランスを成立させる人物はいないものか。そうした中で目にしたのが、ソフィアの映画『マリー・アントワネット』(06)。この監督ならば自らの夢を託すことができると確信したそうだ。



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