1. CINEMORE(シネモア)
  2. 映画
  3. ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
  4. 『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』ジョン・キャメロン・ミッチェルが吐き出した奇跡
『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』ジョン・キャメロン・ミッチェルが吐き出した奇跡

『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』ジョン・キャメロン・ミッチェルが吐き出した奇跡

Index


2017年10月、日本で初披露されたオリジナル“ヘドウィグ”の生歌



 2017年10月。ジョン・キャメロン・ミッチェルが来日し、渋谷の東急シアターオーブと大阪のNHK大阪ホールで行われた公演「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ SPEICIAL SHOW」に出演した。追加公演も含めてわずか5回のショーチケットは争奪戦となり、販売開始するや瞬く間にソールドアウトとなった。




 『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』は、1998年にニューヨークのオフブロードウェイで初演されたロックミュージカルで、同年のオビー賞を受賞するなど高く評価される。2001年には早くも映画化されて、世界各地でカルト人気を得た。


 今回の公演がファンにとって大事件だったのは、初演舞台の主演俳優兼クリエイターであり、映画版でも監督・脚本・主演を務めたジョン・キャメロン・ミッチェルが、日本で初めて“ヘドウィグ”としてパフォーマンスしたこと。映画や舞台で作品に魅了された日本のファンにとって、オリジナル“ヘドウィグ”を生で体験できる夢のステージだったのだ。


 『ヘドウィグ~』は、冷戦下の東ベルリンに生まれ育った少年ハンセルが、杜撰な性転換手術を受けて女性とも男性とも言えない身体となり、アメリカに渡ってドラァグクイーンな装いのロックスター“ヘドウィグ”に変貌を遂げる物語だ。ハンセル少年は、駐留米軍のラジオ放送を通じてデヴィッド・ボウイルー・リードなどの西側のロックの洗礼を受ける。ジェンダーの垣根を突き崩す彼らの音楽は、ハンセルにとって信仰となり、やがて“ヘドウィグ”という時代がかったグラムロッカーを創り上げるのである。


 ヘドウィグが歌うオリジナル曲はすべて、ミッチェルと共同でミュージカルを創り上げたロックミュージシャン、スティーヴン・トラスクが作曲したもの。グラムロック的な要素は主にミッチェルの好みで、トラスクの音楽性はパンクロックに寄っていたが、バラードでも素晴らしいメロディを書く才能の持ち主だった。トラスクがこれほどの名曲群を生み出していなければ、『ヘドウィグ~』が20年にわたって人気を得ることはなかっただろう。



PAGES

この記事をシェア

公式SNSをフォロー

関連する商品

  • 『ゴーン・ガール』舞台でヘドウィッグを演じたニール・パトリック・スミスもロザムンド・パイクの元カレ役で出演。
counter
  1. CINEMORE(シネモア)
  2. 映画
  3. ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ
  4. 『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』ジョン・キャメロン・ミッチェルが吐き出した奇跡