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『マッドマックス 怒りのデス・ロード』苦難の道のりを乗り越え、アニメに通じる世界観を貫いたジョージ・ミラー

(c)2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED

『マッドマックス 怒りのデス・ロード』苦難の道のりを乗り越え、アニメに通じる世界観を貫いたジョージ・ミラー

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9.11テロ、15年ぶりの豪雨と苦難が連続



 「もともとメル・ギブソンを主演に迎えて撮る予定だったが、撮影開始まであと11週という時に、9.11同時多発テロが起こった。2001年のことだ。そこで米ドルの大幅な下落により、製作予算も25%増となってしまい、中止が決定した。そうこうしているうちに私は、同時に準備を進めていたアニメ『ハッピーフィート』(06)の製作に入り、それが4年もかかってしまった。


 ようやく『マッドマックス』に取りかかろうとしたら、今度はメル・ギブソンが年齢的に難しくなってしまい、キャスティングからやり直しだ。2009年頃、最終的にトム・ハーディとシャーリーズ・セロンが決まった。トムは『マッドマックス』1作目の撮影の頃に生まれたわけで隔世の感があったね。



『マッドマックス 怒りのデス・ロード』(c)2015 VILLAGE ROADSHOW FILMS (BVI) LIMITED


 われわれは、オーストラリアのアウトバックにあるブロークン・ヒルという砂漠地帯で撮影開始の準備を進めた。それが2011年。しかし数百台の乗り物を作り、スタントのリハーサルまで済ませた頃、大雨に見舞われたんだ。ブロークン・ヒルでは、なんと15年ぶりの雨だという。平坦な赤土の砂漠一帯に花が咲き誇り、広大な塩湖にはペリカンやカエルが集まってきた。これではマッドマックスの世界にならないと、撮影部隊は一旦解散。ロケ地が干上がるまで18ヶ月間待つことになった。


 だが、大地はなかなか元どおりのように乾かない。結局、スタッフ、キャスト、200台の乗り物、大道具、小道具をすべて撤収し、オーストラリアの東海岸から西海岸へ移動。そこからアフリカ大陸のナミビアへ移り、2012年、やっとのことで撮影が開始されたんだ」



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