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『第9地区』崖っぷちはチャンス!超大作の製作中止なくして、この異色SFは生まれなかった!

『第9地区』崖っぷちはチャンス!超大作の製作中止なくして、この異色SFは生まれなかった!

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時代の過渡期に生まれたハイブリッドな衝撃作



 時代の過渡期というものは必ずと言っていいほど、既存の枠組みから外に飛び出そうとする反作用が生じるものである。その点は映画も同じだ。VFXで成し得ること、描き得るビジョンにある種の限界が見えた09年、『第9地区』は突如として人々の前に降臨し、かつてない衝撃をもたらした。 


 ことの発端は、南アフリカのヨハネスブルグの上空に突如現れた巨大な宇宙船。どうやら上空で立ち往生してしまったらしく、そこから這い出してきた大量の宇宙人たちを、政府は難民として受け入れることになる。しかし彼らは宇宙人なのだし、地球人とは姿カタチも、文化も、それに考え方だって全く違う。共存なんてムリ。激しい抗議活動や暴動も頻発する。彼らは「第9地区」と呼ばれるエリアに隔離され、そこはやがて悪質な環境で犯罪が多発するスラムと化していく・・・。 


 ドキュメンタリー・タッチにSFアクションの要素を掛け合わせた本作の形態は、まさに「ハイブリッド」。言うなれば、主人公が不可思議な液体を浴び、徐々にその存在がエイリアンへと変貌していく姿とも一致している。さらに格差の拡大や、ヨーロッパ諸国における難民問題などといった世界情勢を先取り、いや“予言”していた作品として、いま見返してみても別の意味での驚きが湧き起こるのを禁じえない。 


 本作がもともと、ニール・ブロムカンプ監督による短編映画がきっかけとなって生まれたことはよく知られた話。だが、いざこの作品が長編化される上では、一つの大きな挫折、逆境が存在したのをご存知だろうか。 



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