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『エルヴィス』何度も描かれてきたアイコン。バズ・ラーマンが自らの嗜好でその深部に迫る

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『エルヴィス』何度も描かれてきたアイコン。バズ・ラーマンが自らの嗜好でその深部に迫る

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死後すぐにカート・ラッセル主演で映画に



 では、エルヴィスを“描いた”映画は、どんなものがあるか。死後から2年で完成したのが、彼の伝記映画と言ってもいい『ザ・シンガー』(79)だ。エルヴィスを演じたのは、カート・ラッセル。本作はアメリカではTVムービーとして製作されたが、日本など各国では劇場公開されている。


 カート・ラッセルは映画デビュー作『ヤング・ヤング・パレード』(63)でエルヴィス本人と共演した縁もあった。『ザ・シンガー』でエルヴィスの歌は吹き替え(歌手のロニー・マクドウェル)だが、ステージの動きなどをラッセルはエネルギッシュに再現。エルヴィスの父ヴァーノンを、カート・ラッセルの実父、ビング・ラッセルが演じるなど見どころも多数。監督がジョン・カーペンターというのも意外だが、本作をきっかけにカート・ラッセルとは強い絆が生まれ、『ニューヨーク1997』(81)、『遊星からの物体X』(82)、『エスケープ・フロム・L.A.』(96)などが生み出された。



『エルヴィス』(C)2022 Warner Bros. Ent. All Rights Reserved


 そのほか、エルヴィス・プレスリーが登場した映画は、彼とニクソン大統領が会見していたという実話を基に描いた『エルヴィスとニクソン』(97)などがあるが、むしろ“アイコン”的に出てくる作品の方が映画ファンには記憶されている。


 『フォレスト・ガンプ/一期一会』(94)には少年時代のガンプが、自室でエルヴィスと一緒にステージの動きを研究しているシーンがある。エルヴィスの顔ははっきり映らないが、この時の声はカート・ラッセルが担当した(クレジットに入っていないカメオ出演)。『トゥルー・ロマンス』(93)ではエルヴィスを崇拝する主人公の前に、ヴァル・キルマーが演じるエルヴィスが幻影として現れる。他にもエルヴィスが重要な役割で出てくる映画は数多い。




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