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『ラブ・アクチュアリー』ジョニ・ミッチェルの名曲”Both Sides Now”(青春の光と影)がもたらしたもの

(c)Photofest / Getty Images

『ラブ・アクチュアリー』ジョニ・ミッチェルの名曲”Both Sides Now”(青春の光と影)がもたらしたもの

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スティーブ・ジョブズの伝記映画にも登場



 興味深いことに、この楽曲”Both Sides Now”は昨今話題となった映画『スティーブ・ジョブズ』にも登場する。作家ウォルター・アイザックソンによる伝記を、ジョブズと親交のあったアーロン・ソーキン(『ソーシャル・ネットワーク』)が脚本化し、『トレインスポッティング』のダニー・ボイルが監督した本作。この中で幼い娘のリサが80年代のソニーのウォークマンで聴く曲もまた、”Both Sides Now”なのである。


『スティーブ・ジョブズ』予告


 もともと、複数のアーティストによってカバーされてきた曲ではあるが、本作での使われ方はこうだ。88年のNeXTcubeのプレゼンテーション直前、「何を聴いてるんだい?」と問われた娘リサは、父ジョブズに「同じ曲を二人の歌手がそれぞれ違ったバージョンで歌うのを繰り返し聴いているの」と答える。


 だが画面上で実際の曲が流れることはない。あくまで無音の中、リサが楽曲から受けた印象を父スティーブに伝えることがこの場面のポイントとなっており、そこで交わされる言葉は捻れた父娘関係にある二人のメタファーにもなりえている。



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