2017.08.19
『ラブ・アクチュアリー』あらすじ
12月のロンドン。クリスマスを目前に控え、誰もが愛を求め、愛をカタチにしようと浮き足立つ季節。新たに英国の首相となったデヴィッドは、国民の熱い期待とは裏腹に、ひと目惚れした秘書のナタリーのことで頭がいっぱい。一方街では、最愛の妻を亡くした男が、初恋が原因とも知らず元気をなくした義理の息子に気を揉み、恋人に裏切られ傷心の作家は言葉の通じないポルトガル人家政婦に恋をしてしまい、夫の不審な行動に妻の疑惑が芽生え、内気なOLの2年7ヵ月の片想いは新たな展開を迎えようとしていた…。
Index
Mr.ビーンとリチャード・カーティスは固い絆の盟友どうし
先日、90年代の「Mr.ビーン」を見る機会があり、思わず「おお!」と声を上げてしまった。手をブラブラさせる奇妙な動き、シットコム特有の観客の甲高い笑い声に、最初は「懐かしさ」をほんのひと嗅ぎするつもりが、いつの間にか胸いっぱいに吸い込みすぎて、結局のところ私は笑い泣きしながら最後まで観続けてしまった。そしてエンドロールでビーンが光に包まれてシュッと吸い込まれていく傍ら、とある人物の名前が表示されるのを見逃さなかった。
「リチャード・カーティス」
そう、今や紛れもなく英国を代表する脚本家であり、映画監督(本人は2013年の『アバウト・タイム』をもって監督業は引退したと語っている)でもあるカーティス。ご存知の方も多かろうが、彼はオックスフォード大学在学時に、のちにMr.ビーンとして世界中に知られる存在となる俳優ローワン・アトキンソンらとチームを組み、コメディ執筆に多大なる情熱を燃やしてきた。
『ラブ・アクチュアリー』予告
そんな彼が、総勢20人以上が入り乱れる群像劇『ラブ・アクチュアリー』で監督デビューするにあたって、盟友ローワン・アトキンソンを出演させたことは、本作の絶妙なるスパイスであると同時に、TVで「Mr.ビーン」を観て育ったファンにとっても嬉しいサプライズだった。もっとも今回のアトキンソンの役柄は「ビーン」ではなく、あくまで「ルーファス」という全くの別人格ではあるのだが。