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伝説となった5分×90回超のテイク数。フィンチャーのこだわりは俳優の喜びに『ソーシャル・ネットワーク』

伝説となった5分×90回超のテイク数。フィンチャーのこだわりは俳優の喜びに『ソーシャル・ネットワーク』

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途中で切るのは不可能な、重要なオープニング



 Facebookの創始者であるマーク・ザッカーバーグを主人公にした『ソーシャル・ネットワーク』は、第83回アカデミー賞で8部門にノミネートされ、脚色賞・編集賞・作曲賞を受賞。作品賞の可能性も高かったが、『英国王のスピーチ』(10)に惜敗した。


 映画のオープニング。ハーバード大学2年生のマーク・ザッカーバーグ(ジェシー・アイゼンバーグ)と、ボストン大学に通うガールフレンドのエリカ(ルーニー・マーラ)がダイナーで話すシーンが、約5分間続く。ものすごいテンポで、とぎれなく会話が応酬され、マークに呆れたエリカは彼と別れる決意をするのだが、ここでマーク・ザッカーバーグのキャラクターが非常に鮮明に伝わり、そのキャラクターに観客は引き込まれる、見事なオープニングとなっている。




 このシーン、一部引いたカットがあるものの、基本的には、向かい合わせに座った2人のバストアップの切り返しである。たまにカメラが寄りになることがあるくらい。そのスピードからカットにかぶさるセリフも多く、5分のシーンを一気に撮影しているのは明らかだ。


 『ソーシャル・ネットワーク』が公開されたとき、このシーンのテイク数が大きな話題になった。その数は「99テイク」とされているが、確たる情報ではなく、実際は90〜100の間だったようである。5分のシーンを単純に100回繰り返すと、500分。つまり8時間20分。もちろん間にブレイクを挟むので、1日では終わらない長さである。脚本家のアーロン・ソーキンは「約100回のテイクを撮り終えたときは、午前3時になっていたはずだ」と告白している。




 しかし演じる側にとって、テイクの多さは歓迎すべきものだったようだ。ザッカーバーグ役のジェシー・アイゼンバーグにこの点を聞くと、こんな答えが返ってきた。


 「100回というのは大げさで、たぶん90回くらいだったと思う。でも、飽きるなんてことはなかった。同じキャラクターで、何度も違うアプローチを試みるなんて、役者にとってはむしろいい経験だよ。アーロン・ソーキンが書いた面白いセリフは、90回以上ものテイクでも表現を変えることができるわけだから」


 ちなみにこのときのインタビューでジェシーは「僕の従兄弟のエリックが、Facebookでプログラム・デザイナーとして働いている」と語っていた。



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