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『ソーシャル・ネットワーク』伝説となった5分×90回超のテイク数。フィンチャーのこだわりは俳優の喜びに

『ソーシャル・ネットワーク』伝説となった5分×90回超のテイク数。フィンチャーのこだわりは俳優の喜びに


事実はともかく、映画として認めた当人たち



 キャストたちも、撮影前にモデルとなった当人たちに会うチャンスはなかった。唯一、ジャスティン・ティンバーレイクだけは、ショーン・パーカーに会っているが、それは今作にキャスティングされる以前、ニューヨークで偶然の遭遇だったという。ジャスティンは当時のことを「挨拶しただけ。ナイスガイだった」と振り返っている。


 ザッカーバーグを訴えるウィンクルボスの双子を演じたアーミー・ハマーとジョシュ・ペンス(双子の片方の肉体部分を演じた。頭部はアーミーのものをデジタル合成)は、映画の完成後、当の双子に会って、彼らから満足したという感想を聞いたという。大学時代、ボート部に所属していたジョシュ・ペンスは、ハーバード大ボート部のウィンクルボス兄弟と同じ大会に出たこともあったそうだ。



 ではマーク・ザッカーバーグは完成作を観たのか? もともと観る気持ちはなかった彼だが、映画館を借り切ってFacebookの社員を集めて鑑賞。「事実に即していない部分があった」とコメントを出しつつ、映画としては受け入れたようだ。


 劇中でザッカーバーグがショーン・パーカーらと飲んでいたアップルティーニ(ウォッカやジンをアップル系のジュースとソーダで割ったカクテル)も、当のザッカーバーグは飲んだこともなかった。しかし、映画を観た後にトライしたところ、大のお気に入りとなり、Facebookのオフィシャルドリンクに採用した。




 Facebookの共同創設者、ダスティン・モスコヴィッツ(演じたのは、『ボヘミアン・ラプソディ』でジョン・ディーコン役のジョー・マッゼロ)は、『ソーシャル・ネットワーク』を観て、「実際に起こっていないことが強調され、起きたことが描かれていない点が興味深かった。あの時代を、映画が描いたようにバカ騒ぎして、酒やセックスに溺れたと、思い返す方が楽しいってことか。原作や脚本はザッカーバーグに批判的かもしれないが、映像からは彼の前向きな資質が正直に伝わってきた。描かれるべく描かれている感じだ」と、ややシニカルながらも認めており、おそらくマーク・ザッカーバーグ自身も同じ気持ちだっただろうと察することができる。



文: 斉藤博昭

1997年にフリーとなり、映画誌、劇場パンフレット、映画サイトなどさまざまな媒体に映画レビュー、インタビュー記事を寄稿。Yahoo!ニュースでコラムを随時更新中。スターチャンネルの番組「GO!シアター」では最新公開作品を紹介。



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『ソーシャル・ネットワーク』

Blu-ray(1枚組)¥2,381+税 発売中

発売・販売元:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント

(C)2010 Columbia Pictures Industries, Inc.

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