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『ミッション:インポッシブル』の功績は誰のもの? プロデューサーと監督からみるM:Iシリーズ※注!ネタバレ含みます。

(C) 1996, 2018 Paramount Pictures. MISSION: IMPOSSIBLE(TM) IS A TRADEMARK OF PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.

『ミッション:インポッシブル』の功績は誰のもの? プロデューサーと監督からみるM:Iシリーズ※注!ネタバレ含みます。

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ブライアン・デ・パルマと「スパイ大作戦」



 ブライアン・デ・パルマは、スティーブン・キングのデビュー作の映画化『キャリー』(76)のホラー演出で名を上げ、以降『殺しのドレス』(80)などの殺人ミステリーや『アンタッチャブル』(87)などのギャングもので高い評価を得る。


 しかし、その一方で『ボディ・ダブル』(84)は趣味に走り過ぎたために多くの観客を突き放してしまう。さらに『虚栄のかがり火』(90)ではプロデューサーの過多な介入をかわしきれず、しっちゃかめっちゃかな作品にしてしまい「デ・パルマのキャリアは終わった」とまで言われてしまう。これらのフィルモグラフィからデ・パルマは作品ごとに毀誉褒貶が激しいことでも有名になってしまう。



 そんな彼の作風は、良しにつけ悪しきにつけ、極めて“映画的”なものだ。画面を分割したスプリット・スクリーンやスローモーションの多用。映画を覗き見させるような感覚を味あわせる一人称のショットや、長回し。極端なクローズアップ。真上からの俯瞰ショット。登場人物の周りをグルグルまわるドリーショットなどなど。


 どれも“映画的”(映像でしか出来ない表現方法)で、技巧を凝らしたそれらの場面は“玄人”受けするものだが、ともすれば前後との連続性を断ち切ってしまえる強い個性も持っている。それ故に拒絶反応を起こしてしまう観客も多いし、逆に先鋭化した熱狂的ファンもいる。


トム・クルーズは自身の最初のプロデュース作品の監督として、そんな一筋縄ではいかないデ・パルマを抜擢したのである。


 TVシリーズ『ミッション:インポッシブル』は、日本では「スパイ大作戦」のタイトルで放映され人気を博したシリーズで、1966年から1973年までの間に4シーズン全171話が作られ、1988年から1990年には続編シリーズ全35話も作られた。



(C) 1996, 2018 Paramount Pictures. MISSION: IMPOSSIBLE(TM) IS A TRADEMARK OF PARAMOUNT PICTURES. ALL RIGHTS RESERVED.


 基本1話完結。毎回、謎の依頼人からリーダーへ、テープレコーダーで指令が下る(毎回テープレコーダーは煙を吹いて燃える)。リーダーは特殊能力に長けた人材でチームを作り、不可能と思えるミッションを遂行していく。シーズン2以降の全てのシリーズでリーダーを勤めた「フェルプスくん」に任務を伝えるテープの第一声「おはようフェルプスくん」はキメゼリフとして映画版にも登場する。


 さて。ここまでで、デ・パルマとトム・クルーズが相当大胆な展開をしたことが解るだろう。人気シリーズの「顔」であるリーダー「フェルプスくん」を悪役に仕立てたのである。



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