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『追跡者』20年以上経った今こそ見直したい、堅物ジョーンズと異端児ダウニーJr揃い踏みアクション

(c)Photofest / Getty Images

『追跡者』20年以上経った今こそ見直したい、堅物ジョーンズと異端児ダウニーJr揃い踏みアクション

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今こそ振り返り甲斐のあるロバート・ダウニー・Jrという孤高の存在



 かくもトミー・リー・ジョーンズの演技や、飛行アクションも鮮烈な印象を刻む本作。だが、公開20年を経て改めて本作と向き合う時、多くの人々の関心を捉えるのは、やはり“アイアンマン”ことロバート・ダウニー・Jrの存在であろう。


 今でこそ大スターの彼だが、90年代の終わりから00年代初頭にかけては特に薬物への依存がひどく、逮捕、収監、リハビリを繰り返していたことで知られる。


 ポーカーフェイスで何を考えているのか読ませない演技の味わいは今も変わらないが、当時の取材に対し「ともすれば史上最悪のアクション映画かも。この映画の撮影に向かうくらいなら、刑務所で目を覚ました方がよっぽどマシだった」などと、冗談か本心か、あるいは精神的に相当参っていたのか、一概には真意を測りにくいコメントを残してもいる。このようなカメラの向こう側の事情をあれこれ想像しながら見ると、『追跡者』を全く違った角度でスリリングに味わうことができそうだ。



(c) 2019 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.


 そんな彼はやがてTVドラマ「アリー my Love」(97~02)のラリー役で一躍脚光を浴びることに。誰もがヒロイン(キャリスタ・フロックハート)と結ばれてゴールインするものと思いきや、まさかのタイミングでまたも薬物がらみの逮捕。人気を博した役柄をあえなく途中降板する格好となった。その部分だけ見ると大惨事ではあるものの、一連の逆境が今日のダウニー・Jrの幅広いキャリアや奥深い味わいを形成する下地となったことを考えると、人生はなかなか捨てたものではない。


 ちなみにこの後、アリー役のフロックハートは実生活で一人のハリウッドスターと恋に落ち婚約するわけだが、そのお相手こそハリソン・フォード。一周回って『逃亡者』の元にバトンが戻ってきた、つくづくよくできた落語のような話である。



文: 牛津厚信 USHIZU ATSUNOBU

1977年、長崎出身。3歳の頃、父親と『スーパーマンII』を観たのをきっかけに映画の魅力に取り憑かれる。明治大学を卒業後、映画放送専門チャンネル勤務を経て、映画ライターへ転身。現在、映画.com、EYESCREAM、リアルサウンド映画部などで執筆する他、マスコミ用プレスや劇場用プログラムへの寄稿も行っている。



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『追跡者』

ブルーレイ ¥2,381+税/DVD特別版 ¥1,429 +税

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