実話が元ネタ!エピソードが興味深いミュージカル映画5作品
ミュージカルは文学だけでなく時に実話をモデルにしていることもある。ここでは実話からインスピレーションを受けて製作されたミュージカル映画5作品を紹介する。
『サウンド・オブ・ミュージック』(65) 監督: ロバート・ワイズ 175分
(C)2015 Twentieth Century Fox Home Entertainment LLC. All Rights Reserved.
実在した人物マリア・フォン・トラップの自叙伝が原作で、第2次世界大戦中のオーストリアが舞台となっている。修道女見習いのマリアは妻を亡くしたトラップ大佐の家へ家庭教師として雇われ、彼の7人の子供たちや大佐と固い絆で結ばれていく。マリア役のジュリー・アンドリュースがアルプスの山々を背に主題曲を歌いあげるオープニングは映画史に残る名シーン。「ドレミの歌」や「エーデルワイス」など日本で親しまれているナンバーも多い不朽の名作。
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『グレイテスト・ショーマン』(17) 監督: マイケル・グレイシー 106分
19世紀に実在した興行師P・T・バーナムの生涯を描いたミュージカル映画。音楽は『ラ・ラ・ランド』のパセック&ポールが担当し、主演は『レ・ミゼラブル』でも抜群の歌唱力を発揮したヒュー・ジャックマンが務めた。主題歌「THIS IS ME」はゴールデングローブ賞を受賞しただけでなくiTunesでも話題となり、メインヴォーカルのキアラ・セトルは一躍脚光を浴びた。ショービジネスの革命児であるバーナムの波乱万丈の人生に惹きこまれる話題作。
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『王様と私』(56) 監督: ウォルター・ラング 144分
1956年に公開された作品で、原作は実際にタイ王室で家庭教師を勤めたアンナ・リオノウンズの自伝。シャム王子の家庭教師をすることになったイギリス人女性アンナと王様との心の交流を描く。王様役のユル・ブリンナーはこの映画をきっかけにスキンヘッドがトレードマークとなった。アンナと王様がダンスを踊りながら歌う「シャル・ウィ・ダンス?」は非常に有名なナンバーで、日本でも同名のコメディ作品が作られたほどなじみ深い一曲。
『シカゴ』(02) 監督: ロブ・マーシャル 113分
(c) Photofest / Getty Images
2002年に公開され異例の大ヒットを記録した作品。それまで人気が低迷していたミュージカル映画だが、本作はジャンル復活のきっかけになった作品として高く評価された。大都市シカゴを舞台に1920年代のアメリカが描かれている。女性が不倫相手を殺害したという1920年代に実際にあった事件をモデルにして製作された。登場人物たちは主人公ロキシーをはじめ、ライバル役のヴェルマ、ロキシーの弁護士ビリーとひと癖もふた癖もある悪党ばかり。彼らが「有名になりたい」という目的のために手段を選ばず突き進んでいく姿は痛快だ。
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『NINE』(09) 監督: ロブ・マーシャル 119分
イタリアの名監督フェデリコ・フェリーニの代表作『8 1/2』を、『シカゴ』のロブ・マーシャルがミュージカルにアレンジした作品。オリジナルはフェリーニがスランプに陥った自分自身をモデルにして作られている。本作は難解とされるオリジナル作品の雰囲気を損なうことなく、さらに分かりやすく描いたと評価が高い一作。機会があれば両方見比べてみるのもいいだろう。主人公グイド役はアカデミー賞を3回受賞したダニエル・デイ=ルイスが務め、歌手のファーギーも本作で女優デビューを果たした。
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