3.『夜は短し歩けよ乙女』(17) 監督:湯浅政明 93分
好評を博したテレビアニメ『四畳半神話大系』(10)の原作・森見登美彦、監督・湯浅政明、脚本・上田誠(ヨーロッパ企画)、キャラクター原案・中村佑介、主題歌・ASIAN KUNG-FU GENERATIONが再結集したアニメーション映画。星野源は、主人公の声優を務めた。
後輩の女子「黒髪の乙女」(声:花澤香菜)に想いを寄せる大学生「先輩」(声:星野源)が、彼女への恋を成就すべく奔走する姿を、ファンタジックかつコミカルに描く。
湯浅監督ならではのデフォルメされたイマジネーション豊かな世界観に、森見の特長である文語調のセリフと個性豊かなキャラクター、上田が作り上げる感情のアップダウンがミックスされた世界観は、演じる側にとっては「高速のセリフ回し」と「テンションの乱高下」を要求される高難易度のミッションといえるが、星野はそれらをきっちりとこなしつつ、「生っぽさ」や「鈍くささ」も声に込めている。
本作で演じた「先輩」のキャラクターも、ぱっと見はごくごく普通の(かつ、ちょっとこじらせぎみの)大学生だが、後半に行けば行くほどアクロバティックな行動が目立つようになり、疾走感が付加されていく。内省的な主人公が、自尊心をかなぐり捨てて恋に全力疾走する姿は、星野が得意とするところといえるだろう。
なお、このころはテレビドラマ『コウノドリ』(15~17)、『逃げるは恥だが役に立つ』(16)、大河ドラマ『真田丸』(16)と、出演作が順調に増加。役者・星野源の影響力は、ますます強まっていく。
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