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星野源出演のおすすめ映画5選! 個性際立つエッジーなラインナップ!

©2020 映画「罪の声」製作委員会

星野源出演のおすすめ映画5選! 個性際立つエッジーなラインナップ!

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5.『罪の声』(20) 監督:土井裕泰 142分


騙し絵の牙」も手掛けた人気作家・塩田武士のベストセラー小説を映画化した、重厚なヒューマンミステリー(10月30日公開)。35年前に発生した劇場型未解決事件の真相をめぐり、新聞記者とテーラーが調査に奔走する。


食品会社を標的にした大規模な企業脅迫事件から、35年が経過した2018年。文化部の新聞記者、阿久津英士(小栗旬)は、上司に命じられ、既に時効を迎えたこの事件の特集記事を作るべく取材を重ねていた。時を同じくして、父から受け継いだ仕立て屋を営む曽根俊也(星野源)は、実家の押し入れからとあるテープを見つける。


そこに吹き込まれていたのは、事件で使われた脅迫のメッセージ。しかも、あろうことか(子どもの頃の)自分の声だった……。調査を進める阿久津と俊也は、運命に導かれるようにして邂逅し、タッグを組んで事件の深淵に迫っていく。


人情派の記者と実直なテーラーという異色のコンビが新鮮で、小栗の人間味あふれる妙演と、星野のナイーブな好演が絶妙にマッチ。“バディもの”としての面白さで引っ張っていくエンタメ性もありつつ、実在の事件に着想を得た「罪とは?」を鋭く問う社会派なテーマが、全編にわたって観る者の心を揺さぶる。


本作での星野の役どころは、親族が犯罪にかかわっていたのでは? 自分は知らず知らず犯罪に加担していたのでは? という良心の呵責と罪の意識に苦しめられる難役。平和な日常が突如脅かされ、苦悩する複雑な心情表現を、細やかに演じ切った。テーラー役として英国式のスーツやベストを着こなしており、洗練された振舞いも光る。


ドラマ『逃げるは恥だが役に立つ』(16)の土井裕泰監督、脚本家の野木亜紀子、星野源が再び顔を合わせたほか、松重豊、橋本じゅん、市川実日子といった『アンナチュラル』『MIU404』のファンには嬉しいキャスティングも。


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俳優としての星野源は、“受け”の演技が“攻め”に転じる際の快感を演じさせれば、まさに怖いものなし。今回取り上げた作品以外でも、自身の強みを的確に生かした役柄をこなしている。それはつまり、百発百中の「星野源ゾーン」がしっかりと出来上がっているということだ。


そのなかで、直近のドラマ『MIU404』や映画『罪の声』で見せたように、シリアスなキャラクターにも続々と挑戦し始めており、これからの活躍に期待せずにはいられない。


一方で、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が出され、外出自粛期間中には、「自由に引用してほしい」と新曲「うちで踊ろう」を発表し、人々を勇気づけた。役者として、音楽家として、そして文筆家としても、星野源はこの先も多くの笑顔をもたらしてくれることだろう。




文: SYO

1987年生。東京学芸大学卒業後、映画雑誌編集プロダクション・映画情報サイト勤務を経て映画ライター/編集者に。インタビュー・レビュー・コラム・イベント出演・推薦コメント等、幅広く手がける。「CINEMORE」 「シネマカフェ」 「装苑」「FRIDAYデジタル」「CREA」「BRUTUS」等に寄稿。Twitter「syocinema

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