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ロバート・パティンソンの奇妙な冒険。異才が際立つエッジーな出演作7選
5.『ハイ・ライフ』(18) 監督:クレール・ドゥニ 113分
パティンソンにとって『グッド・タイム』に続くA24配給作(この後に出演する『The Lighthouse』(19)もA24配給作品)は、宇宙船を舞台にした狂気のSFホラー。宇宙を航行中の宇宙船のクルーは、実は皆が犯罪者たち。刑罰免除のためにこの任務に参加したが、その内容は想像を絶するおぞましいものだった。
赤ん坊と一緒に船内で過ごす主人公に扮したパティンソンは、諦念をまとったような男を淡々と演じつつ、次第に後戻りできない状況に追い込まれていく恐怖や不安を、まざまざと見せつける。さらに、『コズモポリス』でもパティンソンと共演したジュリエット・ビノシュが謎めいた科学者・医師に扮し、ショッキングなシーンを体当たりで演じ切った。『キュア 禁断の隔離病棟』(16)や『サスペリア』(18)など、攻めた作品が続くミア・ゴスの怪演も見もの。
『パリ、18区、夜。』(94)のクレール・ドゥニ監督が構築した、狂気と快楽が渦巻く世界観は独自性が高く、同時に観る者を選ぶグロテスクさにも満ちている。不穏な空気感を漂わせるプロダクション・デザインは、『パーソナル・ショッパー』(16)のフランソワ=ルノー・ラバルトらの手によるもの。『スイミング・プール』(03)から『ストーリー・オブ・マイライフ/わたしの若草物語』(19)まで手掛ける撮影監督ヨリック・ル・ソーの技も光る。
ちなみに、パティンソンの新作『The Stars at Noon』(21)も、ドゥニ監督の作品だ。
『TENET テネット』全国ロードショー中
配給:ワーナー・ブラザース映画
公式サイト:https://wwws.warnerbros.co.jp/tenetmovie/index.html
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