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『うみべの女の子』石川瑠華×青木柚 小梅と磯辺として、そこにいた夏【Actor’s Interview Vol.15】

『うみべの女の子』石川瑠華×青木柚 小梅と磯辺として、そこにいた夏【Actor’s Interview Vol.15】

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必然性のあるシーン



Q:台風のシーンも素晴らしくて、本作の中でも屈指の名シーンに仕上がっていたと思います。原作でもグッとくるようなシーンなので、監督をはじめ皆さんの気概をすごく感じました。撮影は相当大変だったのではないでしょうか。


青木:僕はマウンテンパーカーで完全防水でした。下半身はビショビショでしたけど。


石川:完全防水⁉︎ まじか。


青木:水をはじきまくるから、むしろ雨を増やしたくらいです。送風機などで人工的に作った台風でしたが、「ほんとに台風だ!」と思うくらい風と雨の勢いがすごかったので、撮影全体を通しても印象的な日になりました。そんな台風の中、小梅は文化祭Tシャツでしたね。


石川:全く防水がなかったですね…。



『うみべの女の子』©浅野いにお/太田出版・2021『うみべの女の子』製作委員会 


Q:今回の作品では、性描写も原作に忠実に描かれます。最近はレイティングやコンプライアンス的な観点から、性描写は敬遠されがちな気もしますが、この作品ではそれに挑戦している。お二人はそれをどう捉えて、どう挑戦されたのでしょうか。


石川:性描写って確かに構えるものでもあるし、見る人が敏感にもなるし、場合によっては悪い捉え方をされかねない。だからこそ、そこに対する責任は他のシーンよりも重くなる。監督とも長い時間話し合って、すごく繊細に向き合いました。


でも一方で、それが必要だからこそ描くのであって、この漫画と映画ではそれが必然だったと思うんです。だから性描写だからといって、ことさらフォーカスせずに、普通の1シーンとして見てもらえると嬉しいですね。映画の一部だよって私は思うし、そう伝わるといいですね。


青木:小梅と磯辺が体を交わしていくことで、二人の心情や関係性が変化していく。それを表すための描写だったので、それを避けて通るという選択肢はなかったと思います。もちろん一歩間違えると、こちらが意図していることと違う解釈を生み出す可能性も孕んでいるので、そこはより丁寧に進めていきました。監督と瑠華ちゃん、スタッフの皆さんも含めて、全員で何度も話し合いを重ねて生まれたシーンなので、よかったなと思っています。





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