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西川美和と山下敦弘、二人の監督が語る「映画とウイスキー」後編 Love Cinema. Love Whisky.

西川美和と山下敦弘、二人の監督が語る「映画とウイスキー」後編 Love Cinema. Love Whisky.

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女の人が日常の中で飲むウイスキーの場面を撮ってみたい



Q:西川監督は、もしご自分の映画でウイスキーを出すとしたらどういうシチュエーションになりそうですか?


西川:たとえば女の人が家に帰ってきて、着替えもしないうちにウイスキーをグラスに注いで少し飲む。今までは、それってかっこいいけど日本人の生活には馴染みがないよね、と思い込んでたけど、実際やってみたらどう見えるのか、一度試してみたいですね。


山下:ウイスキーを飲みつつ、仕事の資料出して眺めたりとか。


西川:そうそう。今まで日本の映画やドラマで見たことがないけど、意外とやってみたらありうる日常に見えてくるかもしれない。


山下:たしかに酒場で飲むハイボールやバーでしっとり飲むロックのウイスキーは日本映画でよく見るけど、日常のなかにあるウイスキーとなるとあんまりないですもんね。


西川:ジーナ・ローランズなんて、そういうさりげない日常のなかで飲むのがすごく似合うじゃない。日本の女優さんだと誰が似合うんだろう。でももし自分が撮るなら、いかにも似合いそうな人じゃない、ちょっと意外性のある女優さんがいいかな。



西川美和監督


いかにもかっこよく飲みそうな酒豪っぽい人より、一見そうは見えないような女性が仕事帰りにウイスキーをくっと飲むような、そういうシーンを撮ると面白いかもしれませんよね。


映画を見てると、欧米の人がウイスキーを飲むのはちょっと気持ちを落ち着かせるための一杯なんですよね。もちろん文化や体質が日本人とは違うんでしょうけど、それっぽくない女の人が、ほっと一息つくために飲むような、日常のなかでの自然な風景が撮れたらいいですね。


山下:やっぱり僕たちは、映画に出てくる飲酒シーンを見て「これかっこいいな、やってみたいな」と憧れながら育ってるんです。最近はそういうかっこいい使われ方があまり見られなくなった気がするけど、お酒はやっぱり色気があるアイテムですよね。


西川:つい先日『アナザーラウンド』(監督:トマス・ヴィンターベア、20)を見ていたら、マッツ・ミケルセン演じる学校教員の主人公が、倦怠期だった奥さんと子供たちと一緒にキャンプに出かけるシーンで、夫婦でウイスキーを飲んでるんです。そういうときにもちゃんとカットの入ったグラスを持ってきてる。中流の人が別に気取った雰囲気でもなくそういう風習を見せてくれるのがいいんですよね。日没直後のマジックアワーみたいな景色のなかで、琥珀色のウイスキーを夫婦でゆっくり飲んでるのを見たときは、ああ私も外でウイスキーを飲みたいなって心から思いました。




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