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【川原瑞丸のCINEMONOLOGUE  Vol.1】ギレルモ・デル・トロとアズカバンの囚人

【川原瑞丸のCINEMONOLOGUE Vol.1】ギレルモ・デル・トロとアズカバンの囚人

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魔法界への招待



 『ハリー・ポッター』の映画版シリーズというのは全部で8作あるんだけど(原作は全7巻で、映画では7巻目を前後編に分けている)、中でも3作目の『アズカバンの囚人』はシリーズにおけるひとつの転換点として特別な存在感を放っている。


 最初の2作『賢者の石』と『秘密の部屋』を監督したクリス・コロンバスの降板を受け、3作目の監督候補には1作目の候補でもあったスティーブン・スピルバーグやM・ナイト・シャマランの名が再び挙がるが、ギレルモ・デル・トロも候補のひとりだった。


 ダークファンタジーやクリーチャーものの旗手であるデル・トロが、『ハリー・ポッター』を監督……、どちらも好きなひとにはたまらない組み合わせだろう。しかし、当時デル・トロは『アズカバンの囚人』と同年公開となる『ヘルボーイ』の企画を進めており、またコロンバスによる前2作の温かく明るい雰囲気に興味が持てなかったこともあり、ホグワーツ特急の切符を手放してしまうのだった。とても残念。


 最終的に切符を託され、キングスクロス駅の9と4分の3番線のプラットフォームに立ったのは、デル・トロの盟友にして同じメキシコ人監督アルフォンソ・キュアロンだった。彼は前2作までの作風を一新、湿気と冷気に満ちたダークさと、毒のあるポップさを兼ね備えた『アズカバンの囚人』はシリーズ中でも特に傑作となった。友人の見事な仕事ぶりに、デル・トロは監督を断ったことを後悔するが、今でも「断ったことを後悔している唯一の作品」と語るほどである。本人がそこまで後悔しているとファンとしては余計に惜しい……。



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