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NetflixからCyberZ/BABEL LABELに加入。佐藤菜穂美×山田久人特別対談【Director’s Interview Vol.300】

NetflixからCyberZ/BABEL LABELに加入。佐藤菜穂美×山田久人特別対談【Director’s Interview Vol.300】

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重要なのは、ユーザー属性<強い作品



Q:プロデューサーや書き手の想いとマーケティング視点は、時にぶつかり合うものかと思います。特に日本だとユーザー属性を鑑みて「国内でリクープできる」ことを目指した企画が多いですよね。おふたりは近年、ユーザー属性に変化は起こっているとお考えですか?


山田:Netflixが世の中に入ってきたことによって、間違いなく日本の視聴者はこれまでより海外の作品を観るようになったと感じます。同時に、「日本の作品がどれだけ海外に観られているか」という視点も生まれた。「海外で人気があるから観てみよう」という見方が広がってきているとは思います。


佐藤:私が『離婚しようよ』でご一緒させていただいた磯山晶プロデューサーは、『池袋ウエストゲートパーク』を手掛けた方です。その縁もあり2023年の元旦にあえて「『池袋ウエストゲートパーク』を見てくれ」とNetflixで配信したら、ものすごく反響がありました。そのとき、作品が強ければ視聴者をちゃんと惹きつけられると感じたんです。色々な見方が生まれて視聴者への提示の仕方も変わってきていますが、一番は「強い作品を作る」ことだと思っています。




Q:Netflixの現在のコアユーザーはおおよそ20~30代かと思います。そうした視聴者層についても話し合いながら企画開発をされているのでしょうか。


山田:いえ、BABEL LABEL内ではそういった話はそんなにしていません。僕が良く話すのは「アウトプット先だけ決めて提案してほしい」ということですかね。Netflixなのかテレビドラマなのか、映画なのか……。その媒体で観られているイメージが湧くかどうかはすごく大事だと思うんです。たとえば、Netflixで評価される作品を作れば「20代半ばに刺さるのか」議論はしなくていいといいますか。


逆に、放送局などのアウトプット先から「年配のユーザーに観られることを意識した企画が欲しい」と言われることはありますが、そういったパターンを除いてこちらから「何歳に観られたい」と考えたことはないですね。


Q:なるほど。どこと組むかによって、結果的にその媒体の強みを生かした企画にアジャストしていくというか。


山田:そうですね。企画を見て「これはもしかしたらドラマじゃなく映画でやった方がいいんじゃない?」とプロデュースすることもあります。





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