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『冬子の夏』金川慎一郎監督 CMディレクターが挑むシナリオ大賞映画化プロジェクト【Director’s Interview Vol.313】

『冬子の夏』金川慎一郎監督 CMディレクターが挑むシナリオ大賞映画化プロジェクト【Director’s Interview Vol.313】

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豊嶋花と長澤樹、二人のバランス



Q:W主演の豊嶋花さんと長澤樹さんの二人は対照的で、とてもいいバランスで存在していました。キャステイングの経緯を教えてください。


金川:煙山さんからキャストのイメージはもらっていたので、キャスティングに相談しつつも僕の方でも調べていました。ちょうどその頃観ていた「大豆田とわ子と三人の元夫」(21 TV)で、娘役を演じた豊嶋花さんがすごく良かったんです。煙山さんに話すと「全然想像しなかったけど、すごくいい感じがする」と言ってくれたので、事務所に行って実際に脚本を読んでもらい、それで出演していただくことになりました。


一方で長澤さんの名前はその少し前から出ていたのですが、どの役をお願いするか決めあぐねていました。そこに豊嶋さんが決まったので、この二人のペアだったら面白いなと。背の高や顔の感じ、雰囲気なども含めて二人にコントラストがついて良いバランスになりそうでした。


二人とは本読みやフィッティング含めて撮影前に2回会えたので、そこでリハーサルを行いました。ただ机で脚本を読むだけではなく、立ち稽古をしたり、部室で寝てるシーンでは実際に机に寝て喋ってもらったりと、撮影現場に近い形でリハーサルが出来たのは大きかったですね。演じるキャラクターと僕の望むものを理解してもらって現場に入ると、やはり全然違いました。CMではこういったリハーサルは全く出来ないので、僕にとっては楽しい作業でした。



『冬子の夏』©2022『冬子の夏』製作委員会


Q:リハーサルでは具体的にどのようなことを演出されたのでしょうか。

 

金川:「このセリフや言い回しはどうかな?」とこちらから質問し、本人たちの意見を聞きながら本読みをしました。僕らよりも二人の方がリアリティがあるので、彼女たちの意見をセリフに反映した部分もあります。「エモい」という言葉はまさにそうですね。最終的にすごく印象に残るセリフになったと思います。


Q:先生役の関太さん(タイムマシーン3号)の配役は意外でしたが、ハマっていました。


金川:先生役は群馬に関係のある方に出演していただきたくて、いろんな方の名前が出ている中に関さんがいらっしゃった。しかもロケ地の中之条町の出身だったんです。出演時間は少なくても、関さんだと印象に残ってとても良いなと。ものすごくお忙しい中、1日スケジュールを空けてくれて出演していただきました。関さん、撮影の日は実家から直接ロケ現場に来られたんです。おかげでホテル代も節約出来ました(笑)。




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