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『ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース』モーガン・ネヴィル監督 ドキュメンタリーをレゴ®に置き換える【Director’s Interview Vol.484】

© 2024 FOCUS FEATURES LLC

『ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース』モーガン・ネヴィル監督 ドキュメンタリーをレゴ®に置き換える【Director’s Interview Vol.484】

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ファレル・ウィリアムスとは



Q:とてもカラフルな物語に仕上がっています。彼は共感覚の持ち主だそうですが、この驚くべき能力の持ち主であることが、この映画に与えた影響はありますか。


ネヴィル:そうなんだ。音を聞くと色が見える。この点はアニメーターをしていたら、そりゃ大きな助けになると思う。僕は共感覚がファレルの創造性の源になっていると思う。映画の中では、事がうまくいっているときは色彩が鮮やかだ。はじめて音楽パートナーのチャド(・ヒューゴ)に出会ったとき、チャドが部屋に入ってくる前に色が見えるんだ。彼の周りから色が放たれている。彼は手掛けた曲の全てにどんな色が見えるのか説明できる。それはアニメーションを制作する上では、それは大きな助けだ。またファレルが創造の仕事をしていないとき、例えば状況が甘くないようなときでも色は重要だ。色彩が褪せてしまうような時もある。カメラでそれを表現するのは難しい。それがレゴだと思いのほか簡単だったんだ。



『ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース』© 2024 FOCUS FEATURES LLC


Q:今回のプロジェクトにおける挑戦はどのようなものでしたか。


ネヴィル:僕にとって、これまでの作品から大胆な方向転換をした仕事だった。クレイジーな発想だったからこそやりがいがあったし、プロジェクトが暗礁に乗り上げるかもしれない可能性もあった。レゴ社が制作を拒む可能性さえあったが、アイデアをプレゼンすることでOKが出た。映画会社も同様だった。驚くことに、誰もが私たちの案を理解してくれたんだ。何もかもが新しい考え方だったから懸念もあったが、内容においては、ファレルの世界観を忠実に描くことが大切だった。常に普通の発想とは逆に考えていくことが彼の世界観なんだ。


Q:長い時間をかけてファレルと仕事してみて、ファレルとはどんな人?でしょうか。


ネヴィル:マジカルな思想家だろうな。人にノーと言われても、それをイエスと受け取るような人だよ。そのポジティブさに触発されるよ。夢を実現するための、彼なりの方法なんだろうな。この映画はまさにそれだよ。彼のそういった考え方の一例だ。とてもインスパイアされたよ。




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監督:モーガン・ネヴィル

モーガン・ネヴィルはアカデミー賞、グラミー賞、エミー賞を受賞した監督兼プロデューサーで、カルチャー系ドキュメンタリー監督として知られている。フレッド・ロジャースを題材にしたドキュメンタリー映画『ミスター・ロジャースのご近所さんになろう』は2018年にフォーカス・フィーチャーズから公開され、史上最高の評価と興行収入を記録したドキュメンタリーのひとつとなった。2013年の『バックコーラスの歌姫(ディーバ)たち』は、アカデミー賞最優秀ドキュメンタリー賞とグラミー賞最優秀音楽映画賞を受賞した。2021年に公開された『ロードランナー:アンソニー・ボーデインについて』は、その年のドキュメンタリー映画で最高の興行収入を記録した。その他の作品には、ウィリアム・バックリー・ジュニアとゴア・ヴィダルの討論を描いたエミー賞受賞作『Best of Enemies(※原題)』、オーソン・ウェルズの遺作の製作について描いた『オーソン・ウェルズが遺したもの』、伝説のロッカーを描いた『キース・リチャーズ:アンダー・ザ・インフルエンス』などがある。最近手掛けたプロジェクトには、エミー賞に多数ノミネートされた『スティーヴ!(マーティン)2つのドキュメンタリー』(Apple TV+)、『セイント・オブ・セカンドチャンス:ベック家の流儀』(Netflix)、『ボノ&ジ・エッジ-A SORT OF HOMECOMING withデイヴ・レターマン』(Disney+)などがある。テレビでは、音楽プロデューサーのリック・ルービンを描いた『Shangri-La(※原題)』や、『サウンドを語るwithマーク・ロンソン』、『アート・オブ・デザイン』、『Song Exploder -音楽を紡ぐ者-』、『アグリー・デリシャス:極上の“食”物語』を監督した。



構成:CINEMORE編集部





『ファレル・ウィリアムス:ピース・バイ・ピース』

全国公開中

配給:パルコ ユニバーサル

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