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TBS系金曜ドラマ「イグナイト -法の無法者-」企画/プロデュース/脚本:畑中翔太 テレビの力を信じている【Director’s Interview Vol.487】

TBS系金曜ドラマ「イグナイト -法の無法者-」企画/プロデュース/脚本:畑中翔太 テレビの力を信じている【Director’s Interview Vol.487】

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司法試験の勉強が生かされた



Q:弁護士が主人公の物語ですが、着想のきっかけを教えてください。


畑中:僕自身、中央大学の法学部出身でかつては司法試験の勉強をしていました。結果としてはその道を諦めることになり、エンターテインメント業界に入ったのですが、いつかは「弁護士のドラマを作りたい」という思いがありました。ただ、もう一つ理由がありまして、僕が司法試験の勉強をしていた頃に法科大学院がたくさん出来て、昔より弁護士になりやすくなったんです。その結果、この20年くらいで弁護士の数が増えて、昔みたいに稼げる職業ではなくなってしまった。そんな状況もあって、弁護士が案件を奪い合うような、さらに言えば、案件を作りに行くような人が出てきたら怖いなと思ったんです。例えば、「隣の家の木がお宅の家に入ってきていますが、これ訴訟すればお金取れますよ」と、平和なところにわざわざ“火種”を起こすような弁護士たちが出てきたら…。そこから着想して企画として形にしました。



©BABEL LABEL/TBSテレビ「イグナイト」


Q:司法試験の勉強をしていた経験は、企画・脚本執筆に活かされましたか。


畑中:事件毎に勉強する必要はありましたが、内容の理解は他の人より早いかもしれません。大事にしていたのは、裁判に至るまでの心の葛藤を描くこと。裁判は時間がかかるので、訴える方も訴えられる方もお互い疲弊してしまう。「訴えてやる!」みたいな話はよくありますが、実際はそんなに簡単じゃないんです。従来のリーガルドラマは証拠集めにフォーカスしているものが多いですが、それよりも訴えること自体に勇気がいるし、そこにこそ人生ドラマがある。そこを活かしたドラマはあまりないので、面白くなるんじゃないかなと。


例えば、10話あったら10個の事件が必要になるので、最近社会問題になっている事件や判例を結構調べました。そういった社会性のある事件をテーマとして取り入れつつも、それをどうオリジナリティあるものにしていくか。ドラマの構成を作るのは大変なんです(笑)。





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