1. CINEMORE(シネモア)
  2. Director‘s Interview
  3. TBS系金曜ドラマ「イグナイト -法の無法者-」企画/プロデュース/脚本:畑中翔太 テレビの力を信じている【Director’s Interview Vol.487】
TBS系金曜ドラマ「イグナイト -法の無法者-」企画/プロデュース/脚本:畑中翔太 テレビの力を信じている【Director’s Interview Vol.487】

TBS系金曜ドラマ「イグナイト -法の無法者-」企画/プロデュース/脚本:畑中翔太 テレビの力を信じている【Director’s Interview Vol.487】

PAGES


裁判開始をピークにもっていく



Q:各話の構成はどのように作られたのでしょうか。


畑中:訴えようと思っていた人が依頼に来るのが通常のリーガルドラマですが、このドラマはわざわざ出向いて、訴えようと思っていない人に裁判を起こさせる。その焚き付ける感じは常に意識していました。ただし、無理矢理訴えさせるのではなく、それまで心の中で押し殺していたことを燃え上がらせて、裁判を決意させる。1話の中に「私、訴訟します」という被害者遺族が訴訟を心に決めるセリフがありますが、そのセリフ自体は最初のプロット段階から書いていて、そこに至るまでのその人物の気持ちをどう描いていくか、いかにそこを盛り上げるかを考えていきました。


訴えを決意した直後は、弁護士たちが裁判所を歩くシーンにいきなり飛ぶのですが、僕はそこが好きなんです。煽って着火させ、ロックの音を背にしてそのまま裁判所に入っていく。あの場面を一つのピークにしています。その後の裁判では華麗にどんどん捲っていく。配分でいうと裁判シーン自体にはそこまで時間を割いておらず、その手前までにいろんな伏線や証拠を散りばめておいて、それを一気に裁判所で明かしていく構成にしています。



©BABEL LABEL/TBSテレビ「イグナイト」


Q:連続ドラマは途中で物語の内容が変わる場合もあるそうですが、現時点では最終回までの内容は決まっているのでしょうか。


畑中:もう全部決まっていて、脚本も最終話を書いています。今のタイミングでは、撮影が始まったからこそわかることを追加で反映しています。実際に俳優陣がその役を演じることによってどんどんそのキャラクターが生きてくる。そこで見えてきた追加のキャラクター像を、まだ書いている段階の脚本に反映した部分もありますね。


Q:今回の脚本は協業体制のようですが、どのように分担されているのでしょうか。


畑中:僕と山田能龍さんがチーフ脚本家として、僕が1話を書いて能龍さんが2話を書くというように、リレー形式でバトンを渡しながら書き進めてきました。能龍さんは尊敬する脚本家さんなので初期段階から一緒に並走してもらえて心強かったです。大事なキャラクター部分はチーム全体で議論をして、それをそれぞれの脚本家が各話に落とし込んでいった感じです。





PAGES

この記事をシェア

メールマガジン登録
  1. CINEMORE(シネモア)
  2. Director‘s Interview
  3. TBS系金曜ドラマ「イグナイト -法の無法者-」企画/プロデュース/脚本:畑中翔太 テレビの力を信じている【Director’s Interview Vol.487】