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『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』木村真人監督 スタッフ・キャストが意見できる現場に【Director’s Interview Vol.520】

『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』木村真人監督 スタッフ・キャストが意見できる現場に【Director’s Interview Vol.520】

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世界観に繋がるロケ場所



Q:朗読劇をビジュアル化するにあたり、具体的にどのように作っていかれたのでしょうか。


木村:まずはロケ場所探しから始めました。おさむさんは地元の南房総をイメージしてこの物語を書かれたそうなので、ではそこに行きましょうと。すぐに制作部と南房総に繰り出して、端から端まで全て見て回りました。都会から離れた片田舎の感じや高台の風景、そこから見える海などを一つ一つ写真に撮り、それぞれのシーンに当てはめていきました。そうやってビジュアルを起こしたのが最初の作業でしたね。今回はオールロケで、8割くらいは南房総で撮影しています。


Q:ロケーションは見事でしたが、具体的な場所はどのように探されたのでしょうか。


木村:僕がロケーションを重視している理由は、ロケ場所から見える景色とそこの色合いを大事にしたいからです。ロケ場所は、登場人物の心情を後押ししてくれるものでもありますし。冒頭のシーンは、広い場所に木が1本だけ生えている場所を探していき、南房総ではなく青梅で撮影しました。都内からローラー作戦で探していった結果、最終的に青梅に行き着いたんです。そうやって色々なところを車で回っていきました。南房総では「ここ面白そうだから行ってみよう!」と飛び込みで行った場所も多かったですね。魔法会議のシーンを撮影したレストランは、そこの店長が映画好きで話が盛り上がり、撮影させていただけることになった場所でした。嘘がないロケ場所を作ることが大事だと思っているので、造園業を営んでいる家や建設会社は、実際に南房総にあるお宅や会社をお借りしました。ロケ場所は世界観につながっていくものなので、かなり大事にしています。



『僕らは人生で一回だけ魔法が使える』©2025 映画『僕らは人生で一回だけ魔法が使える」製作委員会


Q:桜や緑がとても綺麗に映っていました。タイミングを合わせてスケジュールを組まれたのでしょうか。


木村:5月の新緑のタイミングで撮影できたので、映画的にはとても良かったです。もちろん桜は季節的に散っているので、そこはCGで再現しました。実際に桜が咲いている時期にロケハンをしていたので、桜をイメージしながら撮影してCGを作ることができました。あのシーンは魔法がかかっている状態でもあるので、通常見える桜よりも綺麗に見えるように桜を作っています。花びらが舞う量が通常よりも多く、色も少しピンクがかっている。そこはこの映画なりのあえてのアプローチでした。





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