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『LOST LAND/ロストランド』藤元明緒監督 これは自分の住む世界で起きている物語【Director’s Interview Vol.547】

『LOST LAND/ロストランド』藤元明緒監督 これは自分の住む世界で起きている物語【Director’s Interview Vol.547】

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“色”や“遊び”に込めたもの



Q:お姉ちゃんは途中から黄色のシャツを着ていて、弟が最後に包まれるのは黄色いバスタオルです。そこリンクさせているのでしょうか。


藤元:そうですね。この映画には「マンゴーの木の伝説」というおとぎ話のようなモチーフがあり、マンゴーの色は黄色。2人に出会った時に感じた「太陽のような存在」というイメージカラーとしても、黄色は意識しました。ストーリーのコンセプトとしても、弟が、青年〜おばさん〜姉〜集団と、代わる代わる色々な人の手によって運ばれていき、最後に彼が運ぶものは何だろうとなった時に、あの黄色のタオルを思いつきました。



『LOST LAND/ロストランド』©2025 E.x.N K.K.


Q:冒頭で「ケンケンパ」のような、我々が見ても分かる子供の遊びが登場し、それが劇中でもポイントごとに出てきます。そういった「言葉に頼らず感覚的に分からせる」要素を散りばめている部分はあるのでしょうか。


藤元:「言葉がいらないもので通じ合えるアクションとは何だろう」と考えた時に、ああいう子供ならではの遊びが思い浮かびました。ロヒンギャならではの特殊なものなどはあえて入れず、どの国の人が見ても分かるアクションを散りばめました。特に「遊び」はキーワードとして大きかったですね。私たち自身もそうやって子供たちと仲良くなっていったので、観客の皆さんにも映画を通じて子供たちと仲良くなってもらいたいという意図もありました。


Q:本作のようなテーマを、「ドキュメンタリータッチ」でありながら、あえてフィクションの映画として撮ることへの思いをお聞かせください。


藤元:「物語を通して伝えたい」という気持ちが昔から強いんです。現実世界の重要なことや、自分が見過ごしていることに対して、一度「虚構(物語)の世界」に入り、そしてまた「現実」に戻ってくるという越境が、人が生きていく中で力強い旅になるのではないかと思っています。そのため、今回も物語という形式を重要視していました。ドキュメンタリーを撮ろうと思ったことは一度もないんです。





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