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『我々は宇宙人』門脇康平監督 無機物も有機物も贔屓せず描く 【Director’s Interview Vol.592】

『我々は宇宙人』門脇康平監督 無機物も有機物も贔屓せず描く 【Director’s Interview Vol.592】

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1年刻みの成長を描き分ける



Q:確かにそれは観ていてすごく伝わります。住んでいる場所から匂い立つものもありました。また、劇中では、学年が上がるに従ってキャラクターも絶妙に年を取っていますよね。普通のアニメだとあまり差を感じないのに、「あ、この子ちゃんと成長してるな」というのがよく分かる。その辺のキャラクター設定も調整しているのでしょうか。


門脇:そこに気付いていただけたのは嬉しいです。ものすごく微妙なのですが、やはり4年生の翼 は3年生の翼よりも1歳年を取っていて、でも当然5年生よりは若いわけで。翼と暁太郎は1年差の成長を4段階で描いているので、ランドセルの比率とか、襟足の伸び具合とか、微妙に調整しています。実は、翼はアゴとエラをちょっとずつ発達させているんです。暁太郎は、大人になると頬骨の下の凹む面が少し出てくるので、子供の時よりも影の落ち方が少し濃いとか。パッと並べたらほとんど差がないような絶妙なところに1年刻みでの描き分けがあります。その差を出すことができれば、今までのアニメにはなかったものになる。子供から大人に一気に成長するアニメはあるかもしれませんが、1年後の説得力が出せたら画期的だなと。そこはすごくこだわりました。



『我々は宇宙人』©NOTHING NEW, MIYU PRODUCTIONS


顔の成り立ちの部分で他と違うのは、顔の印象を付けているのが「パーツの配置」だという点。人の顔はパーツ単体ではなく、配置と立体感で見ていると思うんです。例えば眼鏡を外して見ても、知り合いを見かけたらなんとなく分かるのは、やっぱり人の顔はパーツで見ているのではなく、配置と立体感で見ているから。だから、ぼんやりしか見えていなくても、友達だったら配置でなんとか分かる。それでアニメーターには、とにかく「配置の印象を似せよう」と伝えました。一般的なアニメのキャラクターは鼻と口の距離が近いものが多いですが、この作品は顔の成り立たせ方が違う分、1歳差の成長を描くことが可能だったのだと思います。


Q:無機物の話に戻りますが、暁太郎の図工作品の質感がとても粘土っぽく、本当にあるように見えました。あれはどのように描かれたのでしょうか。


門脇:あれは実際に子供に作ってもらいました。子供にお題を渡して作ってもらったものをトレースしています。本当にあるように見えるのは本物をトレースしたからですね。





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