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映画全体が上から下を見せていくように設計されているんです。『パラサイト 半地下の家族』プロダクションデザイナー イ・ハジュン【Director’s Interview Vol.50】

映画全体が上から下を見せていくように設計されているんです。『パラサイト 半地下の家族』プロダクションデザイナー イ・ハジュン【Director’s Interview Vol.50】

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映画オリジナルのインテリア



Q:豪邸にある小物は全て高級品のように見えますが、豪邸内の小道具類を集めるのは大変だったのでしょうか?


イ・ハジュン:パク一家の家自体をデザインして建てることも重要でしたが、その中に何を置くのかというのは最も重要なポイントでした。私はすべてのインテリアを普通の家具や小道具にしたくありませんでした。はじめから、私は映画にとって新しいデザインを作ることを考えていました。


そこで、素晴らしいデザイナーのパク・ソンモ(Park Seung-mo)を訪ね、彼に手伝いを頼んだんです。彼に脚本について話し、映画のコンセプトを説明しました。そして、彼の過去作のインテリアを映画に貸してもらえるよう、または、新たに作ってもらうようお願いしました。




引き受けてくれた彼は、家具職人パク・ヨングサン(Park Jong-sun)のアートブックを見せてくれたんです。それを見た瞬間「私がずっと探し求めていたのはこれだ!」と思いました。すぐにパク・ヨングサンに会わせてくれと懇願し、早速引き合わせてもらいました。


パク・ヨングサンの家具は美しくて品があり、木の温もりと金属の冷たさという2つの違った感触があります。きれいにカットされた角、バランスある本体…などパク・ヨングサンの家具が持つすべての要素はどんなブランドでも見つけることができないものでした。パク家の豪邸がブランド家具で埋め尽くされているというのはどうしても想像ができなかったので、パク・ヨングサンの家具はぴったりだったのです。


パク家をデザインしている時に想像していたテーブルについてヨングサンに話すと、彼は階段のような4つの違った脚のある特別サイズのテーブルを映画のために作ってくれました。映画のためだけに作られたものですが、パク・ヨングサンの熟練の技と努力によって、結果として完璧なものになったと思います。テーブル以外の椅子やランプなども映画のために作られた小道具です。




パク・ヨングサンテーブルとその背景にパク・ソンモの傑作を見た瞬間の感動は、いまでも忘れることができません。私にとって永久に最も完璧なコラボレーションです。


Q:豪邸のリビングルームはとてつもなく広いですが、どのくらい(何平方メートル)くらいある設定なのでしょうか?


イ・ハジュン:家全体で約1,984m2。1階はだいたい661m2、リビングは約200m2です。



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