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『透明人間』ジャンル映画をアップデートした低予算コンビの偉大な成果

(c) 2020 Universal Pictures

『透明人間』ジャンル映画をアップデートした低予算コンビの偉大な成果

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観客も見ることができない透明人間



 今回の透明人間は、観客もなかなか見ることができない。これまで、それぞれの時代の最新鋭の映像技術によって”見える化”して来た透明人間映画とは、そこが一線を画している点だ。VFXを使わず、計算し尽くされたショットを駆使して、観客の目を一点に集中させる。緊張感を限界にまで高める手法こそが、リー・ワネルが本作で試みた、最も斬新なアイディアだ。



『透明人間』(c) 2020 Universal Pictures


 見えない透明人間、ひたひたとやって来る気配、微妙な空気の振動、などなど。殺伐とした近未来的空間で展開する作品は、ホラー映画を新たな領域にまで押し上げている。


 本年度5位の興収記録と同時に、主なメディアが今年前半のベストの1本に挙げる最大の理由は、そこにあるのかも知れない。



参考記事

https://www.latimes.com/entertainment-arts/movies/story/2020-02-23/invisible-man-elisabeth-moss-leigh-whannell-blumhouse

https://observer.com/2020/02/jason-blum-interview-the-invisible-man-blumhouse-productions/



文 : 清藤秀人(きよとう ひでと)

アパレル業界から映画ライターに転身。映画com、ぴあ、J.COMマガジン、Tokyo Walker、Yahoo!ニュース個人"清藤秀人のシネマジム"等に定期的にレビューを執筆。著書にファッションの知識を生かした「オードリーに学ぶおしゃれ練習帳」(近代映画社刊)等。現在、BS10 スターチャンネルの映画情報番組「映画をもっと。」で解説を担当。 



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作品情報を見る




『透明人間』

2020年7月10日(金)公開

(c) 2020 Universal Pictures

配給:東宝東和

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