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『ヒート』ロバート・デ・ニーロが演じた犯罪者は実在の人物だった!徹底した「本物」志向で築き上げたクライムサーガ

『ヒート』ロバート・デ・ニーロが演じた犯罪者は実在の人物だった!徹底した「本物」志向で築き上げたクライムサーガ

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「私の現場に偽物の銃はない。」



 当然だと言わんばかりに語るのは、徹底した「本物主義」のクリエイターとして知られる監督マイケル・マン。彼が1995年に作り上げたクライム・アクションの伝説的傑作が『 ヒート』であり、マンの代表作であることは映画ファンなら誰もが認めるだろう。


 『ヒート』はロバート・デ・ニーロとアル・パチーノという二大名優が初共演することでも話題となったが、制作から20年以上経過した今見直しても、作品の「熱量」は全く衰えを知らない。そんな作品に「熱」を吹き込んだものこそ、マンの演出法―役者に「本物」のオーラをこれでもかと浴びせかける、執拗なまでのリアル志向だった。




主役に選んだのはシカゴを荒らしまわった実在の犯罪者



 『ヒート』はデ・ニーロ演じる犯罪者、ニール・マッコーリーとパチーノ演じる刑事ヴィンセント・ハナの対決を描くストーリーだが、実はデ・ニーロが演じた「ニール」には実在のモデルがいる。1960年代のシカゴで武装強盗を何件もはたらいた伝説の犯罪者、ニール・マッコーリーだ。そう、デ・ニーロが演じた役は実在の犯罪者の名前をそのまま頂戴したものだった。


 シカゴ育ちのマン監督は、少年の頃に新聞で目にしたマッコーリーの犯罪を是非作品にしたいと考えた。そこでマッコーリーを追跡し、射殺したシカゴ市警の刑事チャック・アダムソンに接触、当時の事件にまつわるエピソードを徹底的に掘り起こした。その実話を脚色し作られたのが1988年のテレビ映画『 メイド・イン・LA』だった。『メイド・イン・LA』は90分のコンパクトな作品だったが、このテーマを気に入ったマンは、犯罪者たちの壮大なサーガとして3時間に迫る劇場用作品『ヒート』としてリメイクすることを決意する。



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