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“正統な続編”企画が期待される『ドニー・ダーコ』ディレクターズ・カットが解き明かす秘密とは!?※注!ネタバレ含みます。

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“正統な続編”企画が期待される『ドニー・ダーコ』ディレクターズ・カットが解き明かす秘密とは!?※注!ネタバレ含みます。

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ディレクターズ・カット登場



 さて、話は『ドニー・ダーコ』に戻る。前回紹介したように、2001年の米国公開時はタイミングの悪さもあって不振だったが、2002年発売のDVDとVHSが大当たりし、カルト的人気を博するようになった。


 これを受け、ケリー監督はディレクターズ・カットの製作費29万ドルを提供される。オリジナルの劇場公開版でカットされていた収録済みフッテージの相当部分を復活させ、劇中に登場する本『時間旅行の哲学』のテキストの挿入、視覚効果の追加やBGMの差し替えなども行って完成させた『 Donnie Darko: The Director's Cut』は、2004年に公開された(ただし日本では劇場未公開で、DVDやブルーレイも輸入盤でしか入手できない)。


 ディレクターズ・カット版に先立つ2003年、リチャード・ケリーは『 The Donnie Darko Book』という書籍も出している。この本には、製作の過程などを語るインタビュー、『ドニー・ダーコ』撮影時に使用された脚本、映画の場面写真などとともに、十数ページの『時間旅行の哲学』の写しも含まれる。



『ドニー・ダーコ』(C)2001 PANDORA INC.ALL RIGHT RESERVED


 実は『時間旅行の哲学』の文章こそが、難解とも言われた『ドニー・ダーコ』の謎を解く鍵だ。次のセクションでは、ディレクターズ・カットに挿入されたテキストを紹介しながら、それに沿ってストーリーを解釈していこう(次の章からネタバレ解説になるのでご注意を)。



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