Motion Picture Artwork (C)2015 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (c) David Lee
『ジョン・ウィック』キアヌ・リーブス、グレイトアクターへの一歩を刻む新たな代表作
40度の熱を押して、一気に28人をKill!
そんな本音を告白しつつ、『ジョン・ウィック』でのアクションは、キアヌ自身が「90%は自分でやった」と断言している。作品の中で見せ場となっているのが、ジョンがナイトクラブで次々と相手を倒していくシークエンスだ。驚くのは、撮影前日にアクションの段取りが決まったことで、キアヌは短時間ですべてを記憶しなければならなかった。しかも撮影当日、風邪をひいたキアヌは、40度の熱が出ていたという。
『ジョン・ウィック』でジョンが殺した相手の数、いわゆる「キルカウント」は「84」とされる(「77」など諸説あり)が、そのうちこのナイトクラブで「28」もの数を記録する。それだけ複雑なシークエンスを、キアヌは一気にこなしたわけである。
『ジョン・ウィック』 Motion Picture Artwork (C)2015 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (c) David Lee
撮影の4ヶ月前から、1日8時間のトレーニングを自らに課したキアヌ。肉体の動きはもちろんだが、ナイフや銃をどう使うか、あるいはスーツをどうやって着るかなど「道具」の扱いを完璧にもっていくために、この長期間が必要だったとキアヌは話してくれた。
そんなキアヌも自力でどうすることもできなかったのは、犬との共演シーンだ。作品の冒頭で悲劇に見舞われるビーグルは、ジョンの顔をペロペロ舐めるシーンがあるが、そこではキアヌの顔にベーコンの脂が塗られ、ベッドで眠っている彼に飛びつく動きが実現した。キアヌも来日時のインタビューで「子犬だったので訓練すること自体、不可能だった。好き勝手に動いて、もう大変」と苦笑しながら振り返った。このビーグルの子犬は、撮影終了時で生後わずか8週間だった。ちなみに『ジョン・ウィック:チャプター2』で新たな相棒となったピットブルに関して、キアヌは「前のビーグルより仲良しになれた」と語っている。