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『トップガン マーヴェリック』前作からの時間を一瞬で縮め、ノスタルジーと最新チャレンジの究極の融合
2022.05.26
『トップガン マーヴェリック』あらすじ
アメリカのエリート・パイロットチーム“トップガン”。しかし彼らは、ベスト・オブ・ザ・ベストのエースパイロット達をもってしても絶対不可能な任務に直面していた。任務成功のため、最後の切り札として白羽の矢を立てられたのは、伝説のパイロット“マーヴェリック”(トム・クルーズ)だった。記録的な成績を誇る、トップガン史上最高のパイロットでありながら、常識破りな性格と、組織に縛られない振る舞いから、一向に昇進せず、現役であり続けるマーヴェリック。なぜ彼は、トップガンに戻り、新世代トップガンと共にこのミッションに命を懸けるのか?大空を駆け抜ける興奮、そして“胸熱”な感動がここに!
Index
『ブレードランナー』を超えて36年後の続編公開
1986年の前作『トップガン』から36年後の公開となる続編『トップガン マーヴェリック』。大ヒットした映画は、つねに続編製作の話題が出るものだが、比較的すぐにプロジェクトがスタートするケースが多い。人気スターが主役を務めていたりすれば、早めにスケジュールをブッキングする必要もあるし、何より作品に対する世の中の熱が冷めないうちに“二匹目のドジョウ”を狙う商売としての側面も大きいからだ。
逆の見方をすれば、時間が経って作られた続編は、それだけ作り手の長年の思いが宿ることにもなる。メインキャストが同じ役を演じる場合、長いブランクが空くことで、その思いもより強烈に刻印される。観ているこちらも空白の時間を重ねながら感慨にふけるはずだ。その意味で、同キャストで最長のブランクの続編は、おそらく『男と女 人生最良の日々』(19)かもしれない。1966年の『男と女』の52年後という設定で、主演の2人、アヌーク・エーメとジャン=ルイ・トランティニャンが再共演を果たした。監督のクロード・ルルーシュ、音楽のフランシス・レイも前作と同じという奇跡の再コラボと言える。
『トップガン マーヴェリック』予告
ハリウッド大作に目を向けると、ポール・ニューマンが同じ役で出演した『ハスラー2』(86)が25年ぶりの続編だったりするが(この作品にトム・クルーズが出ており、日本では『トップガン』の翌週公開というのも因縁めいている)、やはり『ブレードランナー 2049』(17)が印象深い。前作『ブレードランナー』(82)からじつに35年ぶりの続編で、ハリソン・フォードがリック・デッカード役に返り咲き、空白の時間を表現した。前作の監督リドリー・スコットは製作総指揮に回り、作品のスピリットを継承させている。
その35年ぶりを超え、36年ぶりとなったのが『トップガン マーヴェリック』である。当初、2019年の公開予定だったので「33年ぶり」となるはずだったが、新型コロナウイルスなどが原因となり延期。『ブレードランナー』の続編までの期間を上回ることになった。マーヴェリック役のトム・クルーズはもちろん続投。そのライバル的な存在だったアイスマン役のヴァル・キルマーも再び登場。プロデューサーも前作に続いてジェリー・ブラッカイマーが務めている。この3人が集結しただけでも、前作のファンの期待を否が応でも高める。