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奇才ギリアムのソロ監督デビュー作『ジャバーウォッキー』が4K版で再降臨。尽きることのないイマジネーションの原点がここに

© 1977 National Film Trustee Company Limited. All Rights Reserved.

奇才ギリアムのソロ監督デビュー作『ジャバーウォッキー』が4K版で再降臨。尽きることのないイマジネーションの原点がここに

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ストーリー重視で編み上げたかったソロ監督作



 『ジャバーウォッキー』をごく簡単に説明すると、主人公が中世王国でバケモノ退治に巻き込まれていく物語である。もしもあなたがルイス・キャロルの「鏡の国のアリス」を読んだことがあれば、その中にバケモノにまつわる同題のナンセンスな詩が登場するのをご存知かもしれない。ギリアムはこの詩から受け取った言葉の印象からイマジネーションを広げ、この壮大かつ素っ頓狂な中世王国を創り上げていったらしい。


 ほかにも、製作の裏側には様々な事情が見え隠れする。例えば、彼は『ホーリー・グレイル』で、同じような「中世」をモチーフに映画を撮り上げており、その時に具現化できなかった即効性のあるアイディアをいくつも持ち合わせていたという。



『ジャバーウォッキー 4Kレストア版』© 1977 National Film Trustee Company Limited. All Rights Reserved.


 さらに、彼はいわゆる”笑い”をメインに編み上げられたパイソンズ作品とは違って、もっと”ストーリーを語る”ことに興味を持っていたのだとか。そして『ホーリー・グレイル』では何かと自己主張の激しいパイソンズの面々を演出するのに苦労したり、なおかつテリー・ジョーンズとの共同監督の面で思い通りにいかないことも多かったため、「いつか自分一人で監督できたら・・・」という願望が膨らむのは当然だった。





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